・顧客密着型の開発体制構築で新分野開拓を加速
宮入バルブ製作所は8月18日、取引先である昌栄機工(大阪市西区)と合弁会社「SOZOテック株式会社」(仮称)を設立すると発表した。9月1日の事業開始を予定している。
■長年のパートナーシップを発展
宮入バルブと昌栄機工は、バルブメーカーと販売代理店として長年にわたり密接な取引関係を維持してきた。昌栄機工は宮入バルブの筆頭株主(持株比率4.80%)であり、売上高では第2位の重要顧客(年間取引高約6.69億円)という関係にある。
両社の協業はLPG用バルブから始まり、現在ではLNGや液体水素用の極低温バルブ、医療用施設や消火設備向けバルブなど、昌栄機工の顧客ニーズに応える形で宮入バルブが製品分野を拡大。最近では空気分離装置用バルブという新分野にも進出している。
■顧客密着型開発の新モデル
今回の合弁会社設立の狙いは、昌栄機工の営業力(顧客グリップ力)と宮入バルブの開発部門を直結させることにある。宮入バルブは「顧客の潜在ニーズをよりよく捉えた製品開発が可能になる」と説明している。
新たな事業モデルでは、昌栄機工が顧客との関係維持、宮入バルブが製品の量産化を担当し、その中間に位置する開発営業と初期の製品設計・試作を合弁会社が手がける分業体制を構築する。
■合弁会社の概要
SOZOテック株式会社(仮称)は、資本金1,000万円で両社が50%ずつ出資して設立される。代表取締役社長には昌栄機工の古田克弥社長が就任予定で、本社は宮入バルブの東京本社内に置かれる。事業内容は各種バルブ・機器の開発設計で、決算期は3月末となる。
昌栄機工は1975年4月設立(創業1970年2月)のガス管材専門商社で、大阪市西区に本社を構える。資本金は1,200万円。
宮入バルブでは「2026年3月期の業績に与える影響は軽微」としており、今回の合弁事業を通じて中長期的な成長基盤の構築を目指す方針だ。
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