米ディア社、25年5〜7月売上は9%減の120億ドル、9か月累計は18%減の333億ドル

・第3四半期純利益12億8,900万ドル(約1,908億円)を発表

・厳しい環境下でも規律ある実行により堅実な業績を達成

 (為替レート:1ドル=148円で換算)

 Deere & Company(ディア社):2025年8月14日

 イリノイ州モリーン、農業機械大手のディア・アンド・カンパニー(John Deere)は14日、2025年第3四半期(7月27日終了)の業績を発表した。同期の純利益は12億8,900万ドル(約1,908億円)、1株当たり4.75ドル(約703円)となり、前年同期の17億3,400万ドル(約2,566億円)、1株当たり6.29ドル(約931円)から減少した。年初9か月間の累計では、純利益は39億6,200万ドル(約5,864億円)、1株当たり14.57ドル(約2,156円)となり、前年同期の58億5,500万ドル(約8,665億円)、1株当たり21.04ドル(約3,114円)を下回った。

■売上高は減収も在庫管理で対応

 世界全体の売上収益は、第3四半期で前年同期比9%減の120億1,800万ドル(約1兆7,787億円)、9か月累計では18%減の332億9,000万ドル(約4兆9,269億円)となった。純売上高は四半期で103億5,700万ドル(約1兆5,329億円)、9か月累計で283億3,800万ドル(約4兆1,980億円)だった。

 同社のジョン・メイ会長兼CEOは次のように述べた。「在庫を積極的に管理することにより、生産と小売需要の整合性を確保し、当社および販売店が市場の変化や顧客ニーズに迅速に対応可能となっている。業界における中古機械の価格高騰に継続的に対応することで、この困難な局面においても、顧客、販売店、そして当社事業のすべてにとって、より健全な市場の構築を目指している。」

■通期見通しを修正、技術革新で将来に自信

 2025会計年度の純利益見通しについて、同社は47億5,000万ドル(約7,030億円)から52億5,000万ドル(約7,770億円)の範囲に設定した。

 メイCEOは次のように述べた。「当社は、顧客の現在のニーズに対応するソリューションを提供するとともに、将来の成長の基盤を構築することに引き続き尽力している。たとえば、See & SprayやHarvest Setting Automationといった先進技術の活用率が向上し、現場における有効性が実証されていることにより、顧客の生産性向上および業界の課題への対応力強化に貢献している。当社が実現しているポジティブな成果は、短期的な不確実性が存在するものの、ディアの将来に対する自信を一層強めるものである。」

 ディア2025年第3四半期データ

■部門別業績

<生産と精密農業>

 生産・精密農業向け製品の売上高は、出荷量の減少と不利な価格実現により、当四半期で減少した。営業利益は、主に出荷量と販売構成の減少により減少した。

<小規模農業と芝生>

 小規模農業および芝生用製品の売上高は、出荷量の減少により四半期で減少したが、為替変動の影響と価格実現による好影響により一部相殺された。営業利益は関税の上昇により減少したが、保証費用の削減と生産コストの削減により一部相殺された。生産コストの削減は、主に資材費の減少によるもの。

<建設・林業>

 建設・林業部門の売上高は、主に価格実現の不利な影響により当四半期に減少した。営業利益は、主に価格実現の不利な影響と関税引き上げによる生産コストの上昇により減少したが、製品ミックスの改善により一部相殺された。

 詳細確認は、下記参照。

 ニュースリリース

 第3四半期レポート

 第3四半期プレゼン資料