ソディックが8月7日に発表した2025年12月期第2四半期(1〜6月)の連結業績は、売上高379億80百万円で前年同期比13.1%増、営業利益21億50百万円(前年同期は営業損失56百万円)、経常利益15億38百万円(同2.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益10億88百万円(同36.0%増)となった。
同社によると、中華圏では内需を中心に底堅い需要があった一方、欧州の経済停滞や為替変動、ウクライナや中東の地政学リスク、米国の関税政策などから先行きは不透明な状況が続いた。業種別では自動車産業の低迷が長期化する一方、データセンター向け半導体・電子部品・コネクタ、航空宇宙関連の需要は堅調だった。
同社グループは「中国市場依存脱却」「選択と集中」「生産・販売体制のグローバル再構築」「バランスシート改善」を方針に、構造改革を推進。工作機械事業では中国・蘇州工場の生産を厦門工場へ集約し、2025年11月稼働予定の新蘇州拠点にはCSセンターやテクセンター機能を設置する。産業機械事業は高付加価値機種に注力し、食品機械事業は製麺機・米飯装置以外の新製品開発を強化。経費削減や遊休資産売却も進めた。営業・サービス面では加賀事業所(石川県)でプライベートショーを開き、放電加工機の自動化システムや細穴放電加工機「K3BL」、超精密ワイヤ放電加工機「EXC100L+」、高精度射出成形機「LP20EH4」などを紹介し、ブランド浸透と拡販を図った。
■セグメント別業績
<工作機械事業>
売上高278億47百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益30億71百万円(同21億06百万円増)。日欧米で自動車関連の低迷が続いたが、中華圏ではNEV車やスマートフォン、データセンター向け光コネクタ、電子部品の需要が好調。航空宇宙や医療関連の需要も堅調で、増収となった。生産集約化や人員配置適正化などが利益増に寄与。今後も高精密・高精度加工の放電加工機拡販や、イタリアの金属3DプリンタメーカーPrima Additive社の子会社化による製品強化と販路拡大を進める。
<産業機械事業>
売上高47億30百万円(同6.7%増)、営業利益1億41百万円(同1億54百万円減)。データセンター向け光コネクタやスマートフォン、コンタクトレンズ向け需要が日本、中華圏、米国で堅調だったが、人件費増や組織変更に伴う経費負担が利益を圧迫。
<食品機械事業>
売上高27億18百万円(同75.6%増)、営業利益9億69百万円(同3億47百万円増)。国内外で製麺機設備や無菌包装米飯装置の需要が伸びた。中華圏や韓国を中心に東南アジアでも需要が拡大しており、営業人員を増やし新地域の開拓を強化。国内では設備更新需要が安定して推移。
<その他>
売上高26億84百万円(同1.9%減)、営業利益1億38百万円(同2百万円増)。精密コネクタ受託生産やリニアモータ・セラミックス部材販売を行う。自動車関連需要は中華圏を除く地域で鈍化したが、一定の稼働を確保。セラミックスやLED投光器の販売が一部後ろ倒しとなり、微減収。
■通期見通し
2025年12月期通期連結業績予想は、売上高774億円(前期比5.1%増)、営業利益43億円(同92.7%増)、経常利益38億円(同4.8%増)、純利益29億円(同29.5%減)で、2月13日発表の予想を据え置いた。
詳細は、下記参照。
ソディックの2025年12月期第1四半期決算短信
決算説明会資料
決算補足資料
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