・先進CAD/CAMソリューションでマシニング・トランスフォーメーション(MX)を加速
DMG森精機は8月6日、ドイツのCAD/CAMソフトウェア大手OPEN MIND Technologies AG社とグローバル販売契約を7月に締結したと発表した。この提携により、両社は世界規模での製造業のデジタル変革を推進し、生産性と品質の向上を目指す。
■デジタル変革の基盤となるCAD/CAM技術 DMG森精機は、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を通じた工程集約・自動化による最終的なGX実現を「マシニング・トランスフォーメーション(MX)」と位置付けている。同社は、このDX推進にはプログラミングソリューションが不可欠であり、その基盤となるのがCAD/CAMの高度な技術だと強調する。
OPEN MIND社は1994年創立のCAD/CAM・MES(製造実行システム)ソフトウェアの専門企業で、ドイツのMensch und Machineグループに属し、グローバルに17支店を展開している。約400名の従業員を抱え、革新的で高性能なソリューションを提供している。
■長期的パートナーシップを基盤とした世界展開
日本では、DMG森精機のグループ会社テクニウムとOPEN MIND社の日本法人が10年以上の協力関係を築いてきた実績がある。2025年にはアメリカでも提携を開始し、今後はアジアおよびオーストラリア市場での展開を強化する計画だ。
地域ごとのニーズに応じた強固な販売・技術支援体制を構築することで、市場浸透を加速させる狙いがある。
■世界有数のCAD/CAMソリューション「hyperMILL」を共同販売
マーケティング強化の第一段階として、OPEN MIND社の主力製品「hyperMILL」の共同販売を開始する。hyperMILLは、製造工程全体をデジタルでつなぐ先進的なCAD/CAMテクノロジーで、以下の特徴を持つ:
▽主な機能・特徴:
• 2.5次元から同時5軸、旋削、積層造形まで幅広い加工ニーズに対応
• 完全モジュール型のCAD/CAMソリューション
• 自動化、シミュレーション、仮想マシンなどの先進技術を統合
• 主要CADソフトウェアとのシームレス連携
• 特殊加工用途にも対応可能
対象業界:航空・宇宙、自動車、金型・工具製造、一般部品加工、医療、ジョブショップ、エネルギー、半導体産業など、高度な要求を持つ幅広い分野に対応している。
■MES連携で統合型デジタル製造環境を実現
OPEN MIND社は、MES開発のHummingbird社株式取得により製品ラインアップを拡充している。これにより、CAD/CAMとMESを連携させた統合型のデジタル製造環境を構築し、工程間のデータ接続性と運用効率をさらに向上させている。
■共通理念で市場ニーズに対応
DMG森精機は今後、OPEN MIND社との連携を通じて「最適な製品を、最適な場所へ」という両社の共通理念のもと、変化する市場環境や多様化する顧客ニーズに迅速かつ的確に対応していく方針だ。この提携により、世界中の顧客に高品質な製品とサービスを提供し、製造業のさらなる発展に貢献することを目指している。
<会社概要>
会社名:OPEN MIND Technologies AG
本社住所:Argelsrieder Feld 5, 82234 Wessling, Germany
創立:1994年
従業員:約400名
代表者:CEO Volker Nesenhöner、CTO Dr.Josef Koch、CFO Markus Pech、監査役会会長 Adi Drottlef
事業内容:CAM、CAD、MESソフトウェア、ポストプロセッサの開発・販売
拠点数:グローバルに17支店
WEBサイト:https://www.openmind-tech.com/jp/
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