聯盛紙業、新塗工板抄紙ライン「PM 2」が稼働開始

・バルメットの技術で計画より2カ月以上前倒し

 Valmet(バルメット):8月7日

 中国のLiansheng Pulp & Paper(聯盛紙業(龍海)有限公司:リアンシェン製紙)は7月22日、新たな塗工板抄紙ライン「PM 2」を稼働開始した。ワイヤ幅8.85メートルの抄紙機で、板紙の一種であるフォールディングボックスボード(FBB)を生産し、同社の塗工板製品ポートフォリオ強化と市場競争力向上を図る。今回のプロジェクトは、最初のドライヤーシリンダー設置からフルライン稼働まで10カ月未満という短期間で完了した。

 聯盛紙業の産業用紙事業部ゼネラルマネジャー、黄鋳(Huang Ju)氏は「PM 2の成功はバルメットとの緊密な協力の成果であり、同社の信頼性の高いプロセス技術とプロジェクト管理、革新精神を示すものだ」と述べ、同時期に稼働した第II期BCTMP(漂白化学熱機械パルプ)ライン2と併せ、業界の新たなベンチマークを築きたいと語った。

 同事業部副ゼネラルマネジャーの李国偉(Li Guowei)氏は、プロジェクト期間中の積極的な計画、効率的なコミュニケーション、緊密な連携が進捗を確保したと評価。特にバルメットが国内外の資源調整や納期変更に迅速対応し、当初予定より2カ月以上早く稼働できた点を成功要因として挙げた。

 バルメットのプロジェクトマネジャー、アキ・ヴィルタネン(Aki Virtanen)氏によれば、PM 2は稼働時に分速800メートルで板紙ロールを生産。設計から製造、納入、現場建設、試運転まで、両社が過去の共同プロジェクトの経験を活かして密に協力したという。

 同じくバルメットのプロジェクトマネジャー、郝涛(Hao Tao)氏も、聯盛紙業側の豊富なプロジェクト管理経験と工程管理を高く評価し、「早期のフル生産・最高速達成に向け、さらなる協力を続けたい」と述べた。

■バルメットの納入概要
 バルメットは、ヘッドボックスからリール、ワインダー、ブローク回収までを含む「OptiConcept M」塗工板抄紙ラインを供給。加えて、自動化ソリューション、抄紙用クロージングや予備品パッケージ、供給システム用バルブ、そしてValmet Industrial Internetによる接続機能も提供した。

 ニュースリリース