ヤマシンフィルタ、4〜6月期は増収増益、建機用フィルタ好調で通期見通し据え置き

 ヤマシンフィルタは8月8日、2026年3月期第1四半期(4〜6月)の連結決算を発表した。売上高は50億96百万円で前年同期比5.8%増、営業利益は6億59百万円(10.0%増)、経常利益は6億47百万円(15.8%増)、四半期純利益は4億17百万円(8.1%増)となり、いずれも増収増益だった。

 主力の建機用フィルタ事業は、新車需要の回復と交換需要の堅調推移が寄与。関税の影響については販売価格の適正化や原価低減でリスクを最小化し、業績への影響は軽微とした。北米市場でのシェア拡大や、環境負荷低減に貢献するナノファイバー製品の採用も進展しており、成長と資本効率改善が見込まれる。

 一方、エアフィルタ事業は基幹システム更新に伴う生産・出荷遅延や運用費増加で減収減益となった。第2四半期にはオペレーションの安定化と供給体制の改善を見込む。高性能ナノファイバー製エアフィルタ「NanoWHELP(ナノウェルプ)」の供給拡大を進めるほか、国内外、とくに欧州市場開拓にも注力する。

 また、新規事業ではヤマシンナノフィルタ素材の応用を進め、アパレル分野に加え、耐熱性や導電性を生かした断熱材やスマートテキスタイル市場への参入を視野に研究開発と量産体制を整備している。

 通期業績予想は据え置き、売上高204億20百万円(前期比1.6%増)、営業利益27億20百万円(3.4%増)、経常利益27億50百万円(3.0%増)、純利益19億10百万円(10.8%増)を見込む。

 円グラフは、建機用フィルタの地域別。詳細は下記参照。

 ヤマシンフィルタの2026年3月期第1四半期決算短信
 第1四半期決算説明資料