コマツとPronto、採石場用ダンプトラック向け自動運転ソリューションを発表

 Komatsu North America(コマツ北米):2025年8月7日

 建設・鉱山機械のグローバルリーダーであるコマツと、シリコンバレーに拠点を置くオフロード自動運転技術の先駆者Pronto(プロント)は、北米市場の採石場向けにProntoの自動運転運搬技術を導入するための戦略的提携を発表した。

 この提携の中核となるのが「Komatsu Smart Quarry Autonomous powered by Pronto」で、採石場向けの運搬用ダンプトラックにProntoの自動運転技術を搭載し、コマツの「Smart Quarry(スマート採石場)」ソリューションと連携させるもの。先進的な自動化技術を通じて、採石業界の革新を主導する両社の姿勢をさらに強化する取り組みとなる。

 コマツのカスタマーソリューション担当シニアディレクター、ジェイソン・アネツバーガー氏は次のように述べている。「Prontoとの協業により、私たちの目指すスマートで自動化された採石場の実現が一層加速します。コマツはこれまで、大規模鉱山における自動運搬の分野で長年の実績を築いてきました。今後はその専門性を、あらゆる規模の採石場に展開していきます。このソリューションは、生産性をかつてないレベルに引き上げるだけでなく、潜在的な危険区域から作業員を遠ざけることで、安全性の向上にも貢献します。」

 ProntoのCEOであるアンソニー・レバンドウスキー氏は次のように述べている。「業界のリーダーであるコマツとの提携は、単なる技術協力にとどまらず、重工業の未来を加速させるものです。これまで最先端の自動化は、最大規模の鉱山だけに限られていましたが、コマツの信頼性の高いハードウェアと広範なサポートネットワーク、そしてProntoの拡張性に優れた知能型自動運転プラットフォームの融合により、その常識を覆します。これにより、あらゆる規模の採石場でも、安全性と生産性の飛躍的な向上が実現可能になります。」

 この新たな純正メーカー非依存(OEM-agnostic)型ソリューションにより、採石場の事業者は既存のコマツ製車両に後付けするか、Prontoの自動運転システムを搭載した新車を購入することができ、24時間365日の無人運用が可能となる。これにより、作業員を現場から遠ざけて安全性を高め、サイクルタイムの均一化と燃費改善を図るとともに、「Smart Quarry」プラットフォームを通じたデータ分析によって、採石場全体の最適運営が実現される。

 Prontoの自動運転技術は、高度なAIと堅牢なセンサー類を用いて周辺環境を認識し、運搬ルートを自律走行するもので、導入コストや運用の複雑性を大幅に削減することができる。さらに、コマツの「Smart Quarry Site」車両管理・分析スイートと組み合わせることで、事業者はこれまでにない洞察とリアルタイム制御を得ることが可能となる。

「Komatsu Smart Quarry Autonomous powered by Pronto」は、コマツの販売代理店ネットワークを通じて採石場の事業者に提供される予定。

■コマツについて
 コマツは、建設機械、鉱山機械、ユーティリティ機械、林業機械、産業機械のグローバルメーカーとして、100年以上にわたり製造と技術革新を通じて価値を創造し、人・企業・地球が共に持続可能な未来を築くことを目指している。世界各地の最前線で、インフラ整備、鉱物資源の採掘、森林保全、製品生産といった多様な分野でコマツの製品とサービスが活用されており、グローバルなサービスおよび販売代理店ネットワークを通じて、安全性と生産性の向上、パフォーマンスの最適化を支援している。

■Prontoについて
 Prontoは、シリコンバレーで自動運転技術を開発してきたチームによって設立され、迅速かつ簡易、そしてコスト効率に優れた自動運転ソリューションを提供する企業。すでに世界各地の採石場や大規模鉱山で導入実績があり、安全性向上と効率化に寄与している。本社はサンフランシスコにあり、「今すぐ使える実用的な自動運転」により重工業を変革することを使命としている。詳細はwww.pronto.aiまで。

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