日揮ホールディングスは8月6日、グループの海外EPC事業会社である日揮グローバルが、米フルア・コーポレーション(Fluor Corporation)と共同で、カナダのLNG Canada社から拡張プロジェクトに関する基本設計(FEED)のアップデート業務およびEPC(設計・調達・建設)見積業務を受注したと発表した。
このプロジェクトは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州キティマット地区で進行中のLNG Canadaプロジェクトの隣接地に、液化設備などを増設し、生産能力を現在の年産1,400万トン(700万トン×2系列)から倍増させる計画。契約は実費償還形式で、基本設計および見積業務を対象としている。
LNG Canada社は、シェル、マレーシア国営石油会社ペトロナス、中国石油天然気、三菱商事、韓国ガス公社の5社で構成される国際ジョイントベンチャー。日揮グローバルとフルアは、同社が推進する第1期のLNG CanadaプロジェクトにおいてもEPCを共同で担い、2025年6月30日(現地時間)には初出荷を達成している。
今回の受注について日揮は、これまでの遂行実績やプロジェクト運営能力が評価された結果としており、今後もLNG分野での豊富な経験を活かし、エネルギートランジションと同社グループのパーパス「Enhancing Planetary Health」の実現に貢献していく方針。
現在、日揮グループはLNG Canadaプロジェクトのほか、UAEのルワイスLNG新設プロジェクト、マレーシア向けニアショアFLNGプロジェクト、モザンビーク向けロブマLNGプロジェクトなど、複数の大型LNG案件を手がけている。環境負荷の低いLNGプラントの建設を通じ、低炭素社会への移行を支援していく。
<プロジェクト概要>
• 契約先:LNG Canada社(シェル、ペトロナス、中国石油天然气、三菱商事、韓国ガス公社によるJV)
• 建設予定地:カナダ・ブリティッシュコロンビア州キティマット地区(既存施設に隣接)
• 役務内容:基本設計(FEED)のアップデート、およびEPC業務に係る見積業務
• 契約形態:実費償還形式
• プラント規模:LNG生産能力を現行の年産1,400万トンから倍増予定