メッツォ、フィンランドとスウェーデンの積込み・運搬事業の見直しを開始

 Metso(メッツォ):2025年8月5日

・外部売却を軸に検討、買い手不在なら撤退も視野

 フィンランドのメッツォは8月5日、同社の積込み・運搬事業について、今後の事業方針を見直すと発表した。対象となるのは、フィンランドおよびスウェーデンに拠点を持つ同事業で、グローバル規模の競争力と成長性を重視する同社の戦略に沿った再編の一環として検討が進められる。

 主な選択肢として、同社は事業の外部売却を目指す方針を示しているが、適切な買い手が見つからない場合には、両国における事業の終了および整理も視野に入れる。対象となる拠点は、フィンランドのコッコラおよびカラヨキ、スウェーデンのルレオで、従業員数は約110人に上り、大半はフィンランドで勤務している。

 同社のコンシューマブルズ事業部門を統括するサソ・キタノスキ氏は、「このような判断は慎重を期して行われたものだ。従業員の献身と高い専門性は高く評価しており、当該事業の価値と将来性は新たなオーナーの下で最大限に発揮されると確信している」とコメント。売却先の選定に向けた取り組みと並行して、既存顧客への対応についても継続して責任を果たすとした。

 メッツォは今後、フィンランドおよびスウェーデンにおいて、現地の法令に基づく協議手続きを開始する。最終的な判断および具体的な対応は、労使協議の結果を踏まえて行うとしている。

 積込み・運搬事業では、鉱山や骨材向けにトラックボディやバケット、地表掘削工具などを製造している。

 メッツォは、骨材、鉱物処理、金属精錬業界向けに、持続可能な技術とサービスを提供する世界的企業。2024年末時点で従業員数は約1万7,000人、売上高は約49億ユーロ。本社はフィンランド・エスポーにあり、ナスダック・ヘルシンキに上場している。

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