三菱化工機は8月4日、同社が開発した潤滑油清浄機が、アンモニア燃料を使用する船舶への搭載機器として、一般財団法人日本海事協会(NK)より承認され、検査証明書を取得したと発表した。対象は、国内で建造予定のアンモニア焚きアンモニア輸送船に搭載される清浄機となる。
海運業界では、温室効果ガス(GHG)削減への取り組みが急務となっており、代替燃料としてのアンモニアに注目が集まっている。アンモニアは燃焼時に二酸化炭素を排出しない特性を持ち、次世代の脱炭素燃料として各国で研究・開発が加速している。
こうした流れを受け、三菱化工機はアンモニア燃焼時に潤滑油へ混入する可能性を考慮した清浄機の開発を進めてきた。従来の油清浄機で培った豊富な実績と技術を基に、アンモニアの特性を踏まえた安全性と運転性を備えた製品を完成させた。
今回の検査証明書の取得により、当該清浄機はアンモニア燃料船への搭載が正式に認められた。三菱化工機は今後も、新燃料への対応を通じて、船舶の安全運航と脱炭素社会の実現に貢献していく方針だ。
■概要
• 発表日:2025年8月4日
• 発表企業:三菱化工機株式会社(川崎市、田中利一社長)
• 内容:アンモニア燃料船向け潤滑油清浄機が日本海事協会(NK)の検査証明書を取得
• 背景:アンモニア燃料の導入加速に対応し、潤滑油へのアンモニア混入を考慮した設計
• 意義:アンモニア燃料船の安全運航と脱炭素社会の両立に貢献
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