タクマ、千葉・市川市のごみ処理施設DBO事業を受注

・国内最高水準の発電効率でカーボンニュートラルを推進

 タクマは8月5日、千葉県市川市が実施するごみ処理施設のDBO事業「市川市次期クリーンセンター整備・運営事業」を受注した。代表企業として、同社東京支社とグループ会社のタクマテクノスで構成される企業体が6月19日に契約したもので、設計・建設に5年7か月をかけ、2031年1月から20年間にわたり運営を行う。契約金額は税別660.8億円。

 市川市の現行施設「市川市クリーンセンター」は、稼働から30年以上が経過し老朽化が進んでいることから、次期施設の整備が決定された。新施設では、焼却施設と不燃・粗大ごみ処理施設を新たに建設し、最新の技術を導入する。

 特筆すべきは、国内最高レベルの発電効率を誇るごみ発電システムの採用だ。高温高圧ボイラを中心とした高効率発電設備に加え、高性能ストーカ炉、AIによる燃焼制御システム「ICS」、さらにタクマの遠隔監視・運転支援拠点「Solution Lab」などの最新技術により、長期にわたる安定稼働を実現する。

 建屋のデザインにも特徴があり、ボイラを外部から見える構造とするほか、壁面に太陽光発電パネルを設置。視覚的にもクリーンエネルギー創出の拠点であることを表現し、市川市におけるカーボンニュートラル推進の象徴的存在となることを目指す。

 タクマは、ごみ処理プラント分野で国内最多となる約380施設の納入・運営実績を持ち、今回の事業においても、長年培った環境技術を活かし、循環型社会の実現に貢献するとしている。

(画像は完成イメージ)

<事業概要>

事業名:市川市次期クリーンセンター整備・運営事業

発注者:市川市

受注者:  ・代表企業:株式会社タクマ(東京支社)  ・構成企業:株式会社タクマテクノス

所在地:千葉県市川市田尻1003番1外

契約形態:DBO方式(設計・建設・運営)

契約金額:660.8億円(税別)

設計・建設期間:2025年6月~2030年12月(5年7か月)

運営期間:2031年1月~2050年12月(20年間)

<施設概要>

【焼却施設】  ・処理能力:423トン/日(141トン/日 × 3炉)  ・処理方式:ストーカ式

【不燃・粗大ごみ処理施設】  ・処理能力:27トン/日  ・処理方式:破砕処理+選別処理

【主な特徴】  ・国内最高レベルの発電効率を実現する高効率ごみ発電  ・AI燃焼制御「ICS」やSolution Labによる運転支援導入  ・外から見えるボイラ構造、壁面太陽光パネルで施設の機能を可視化  ・市川市のカーボンニュートラル推進のシンボル施設を目指す。

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