ジェイテクト、25年4〜6月期は増益確保、売上は2.0%減の4,548億円も、通期予想据え置き

 ジェイテクトは7月31日、2026年3月期第1四半期(2025年4〜6月)の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比2.0%減の4,548億円となったが、事業利益は同63.8%増の140億円、営業利益は同21.4%増の135億円と、大幅な増益を確保した。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は同39.8%減の65億円となった。円高などの逆風下でも、販売増や原価改善の効果が収益を押し上げた。

 第1四半期期間中の経済環境は、米国の政策動向や中国・欧州の景気減速など不透明な要素が続いたものの、設備投資や製造業全体の景況感には底堅さが見られ、総じて堅調に推移した。ただし、通商政策や世界経済の停滞懸念など、先行きには警戒感が残る。

■セグメント別の業績
<自動車>
 売上収益は2.2%減の3,239億円。日本や北米での販売が伸びたものの、円高や欧州・中国での販売減が影響した。事業利益は販売増加や原価改善の効果により、20.3%増の61億円。

<産機・軸受>
 売上収益は2.8%減の862億円。円高の影響を受けたが、原価改善が奏功し、事業利益は245.8%増の41億円と大幅に改善した。

<工作機械>
 売上収益は1.3%増の448億円。円高の影響はあったが、北米や中国での販売増が寄与した。事業利益は84.2%増の39億円と好調。

■2026年3月期 通期見通し(据え置き)
 売上収益:1兆7,700億円(前期比6.1%減)、営業利益:500億円(同30.0%増)、純利益:200億円(同45.8%増)。

 ジェイテクトは、原価改善や販売施策を通じて収益性の向上を図り、外部環境の変化に対応しながら、通期業績の達成を目指す方針。

 ジェイテクトの2026年3月期第1四半期決算短信
 決算説明会資料 (8月4日発表)