クボタが8月5日に発表した2025年12月期第2四半期(1~6月)連結決算によると、売上高は前年同期比7.9%減の1兆4,549億円となった。主力の機械部門の海外販売が減少し、全体を押し下げた。国内売上高は<機械部門や水・環境部門の伸長により同8.7%増の3,323億円となった。一方、海外売上高は北米を中心とした機械部門の販売減により同11.9%減の1兆1,226億円となった。営業利益は、北米での減販損や為替差損の影響を受けて同31.0%減の1,430億円。税引前利益は同30.1%減の1,515億円、中間利益は同28.5%減の1,174億円となった。親会社の所有者に帰属する中間利益は同38.7%減の925億円となった。
■部門別概況
<機械部門>
売上高は同9.7%減の1兆2,674億円で、全体の87.1%を占めた。国内は農業機械・関連商品の伸びで同12.1%増の1,741億円となったが、海外は同12.4%減の1兆933億円と大きく落ち込んだ。地域別では、北米は建設機械・トラクタともに前年の高水準から反動減。欧州は市場縮小の影響を受けたが、建設機械市場では底打ちの兆しも見られた。アジアでは、タイは稲作向け製品が堅調だった一方、作物価格の下落で畑作用機の需要が減少。インドでは、貯水量と収穫の好調を背景にトラクタ販売が増加した。セグメント利益は同27.6%減の1,483億円。
<水・環境部門>
売上高は同7.2%増の1,796億円。国内は環境・産業機材分野の伸びで同5.9%増の1,503億円、海外は産業機材が好調で同14.0%増の293億円だった。セグメント利益は同78.8%増の192億円と大幅増益となった。
<その他部門>
売上高は同7.0%減の80億円、セグメント利益は同38.5%減の6億円となった。
■通期見通しを下方修正
2025年12月期通期の連結業績予想について、売上高は機械部門の販売減を織り込み、従来予想から1,700億円引き下げ2兆8,800億円(前期比4.5%減)とした。営業利益も600億円下方修正し2,200億円(同30.3%減)を見込む。米国の対中関税の影響については下期に本格化する見通しだが、コスト吸収などで対応を図る。
税引前利益は2,360億円(前回比610億円減)、親会社帰属当期利益は1,420億円(同540億円減、同38.4%減)とした。為替前提は1ドル=145円、1ユーロ=161円。
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