リープヘル、建設現場管理を革新する「Free Modeling」支援システムを発表

・オペレーターが直接3Dモデルを作成・修正、効率と精度を大幅向上

 Liebherr (リープヘル):2025年7月31日

 リープヘルは、道路建設現場の効率化を目的とした新たな支援システム「Free Modeling(フリーモデリング)」を発表した。この革新的な技術により、クローラー式建設機械のオペレーターがキャビン内から直接、簡易な3D施工モデルを作成・修正できるようになる。

 GNSS(全地球航法衛星システム)によるマシンコントロールと高度なセンサー技術、リアルタイムのデータ可視化を組み合わせたFree Modelingは、現場の最新状況に基づく判断を支援。施工のスピードと精度を高め、現場管理の質を向上させる。

■現場で即時に3Dモデリング、柔軟な対応を実現

 Free Modeling最大の特長は、リアルタイムでの3D現場モデリング機能だ。オペレーターは施工状況を三次元で可視化しながら作業を進めることができ、地形の変化や障害物への即応が可能となる。

 従来は測量士による現場測量や外部モデルの入力が必要だったが、Free Modelingでは機械操作中にオペレーター自身がモデルを作成・修正可能。これにより測量作業を省略でき、人的コスト削減にも貢献する。

■工期短縮と精度向上、現場の生産性を加速

 Free Modelingの導入は、道路工事の工程全体にわたり効率化をもたらす。プランニングや測量にかかる時間を削減し、作業の即時対応性を向上。現場状況の変化に迅速に対応できることで、プロジェクト全体の工期短縮と工程管理の正確化が実現する。

 リアルタイムの現場データに基づく作業は、設計との乖離や情報の行き違いによる手戻りも抑制。高精度な施工により、品質確保と再作業の削減が図れる。

■操作性と快適性を両立、現場作業者の満足度向上へ

 リープヘルは、Free Modelingのユーザーインターフェース(UI)設計において、直感的な操作性を重視。シンプルな画面構成と明快なビジュアルで、オペレーターは特別な訓練を受けることなく短期間で使いこなせるよう設計されている。

 また、機械本体のエルゴノミクス(人間工学)設計と併せて、長時間作業でも疲労が少なく、ストレスのない環境を提供。作業効率と作業者のモチベーション向上の両立を実現する。

■コスト削減と持続可能性にも寄与

 Free Modelingは、専任測量士の省力化や手戻りの防止により、プロジェクト全体のコスト削減にも大きく寄与する。効率的な資源配分と無駄の最小化により、工事の採算性が向上する。

 また、施工資源の最適管理を支援することで、環境負荷の低減にもつながる。不要な重機稼働や材料浪費を防ぎ、持続可能な建設を実現。規制対応だけでなく、建設会社の社会的信頼向上にもつながる。

■多様な建設プロジェクトに対応、都市部でも活躍

 Free Modelingは、道路建設にとどまらず、住宅地での小規模工事から都市部での大型インフラ開発まで、さまざまな建設現場に対応可能。特にスペースが限られる都市環境では、正確な3Dモデルにより複雑な現場条件への対応力が問われるが、Free Modelingはこの課題にも柔軟に応える。

■建設の未来を切り拓く

 リープヘルのFree Modelingは、建設現場における意思決定の質を高め、効率と精度、コスト、環境面のすべてにおいて最適化を図る次世代支援ツールだ。テクノロジーの進化が建設業界の競争力を左右する中、Free Modelingはオペレーターの能力を最大限に引き出し、企業の成長と品質向上に貢献する。

 「未来の建設現場は、すでに始まっている」――リープヘルは、Free Modelingを通じて、よりスマートで持続可能な施工現場の実現を推進していく。

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