・「みえるらべる」取得を支援、農業の脱炭素化を加速
クボタは7月30日、同社の営農支援システム「KSAS(ケーサス)」に、農林水産省が推進する環境負荷低減の可視化ラベル「みえるらべる」の取得支援機能を追加したと発表した。農作物の温室効果ガス排出量の算定から、農水省への報告手続きまでを一括してKSAS上で完結できる機能であり、こうしたサポート機能の搭載は国内初という。
「みえるらべる」は、肥料や農薬、化石燃料の使用、水田の水管理などの栽培情報をもとに温室効果ガスの排出量・吸収量を定量的に算出し、従来の栽培方法と比較した削減効果を「星の数」で可視化する制度。消費者に環境配慮型農作物を選びやすくする狙いがあり、環境に配慮した生産活動の認知拡大と普及促進が期待されている。
クボタはこれまで、農薬・肥料の使用量削減に貢献する農機の開発や、水稲栽培で温室効果ガスであるメタンの発生を抑制する「中干し期間延長」などに取り組んできた。今回の新機能により、KSASに記録された栽培データを活用しながら、「みえるらべる」取得に必要な算定・報告業務を効率化。農業現場での環境負荷低減と、生産者の収益性向上の両立を図る。
新機能の対象作物は当面は米に限定され、KSAS会員であれば無料で利用可能。利用にはKSAS Marketplaceでの申し込みが必要となる。また、「みえるらべる」取得農作物は、同社が運営する農作物直販サイト「クボタべっぴんふぁーむ」での販売も予定している。
同社は「みどりの食料システム戦略」に対応し、農業の脱炭素化とデジタル化を支援する体制の構築を進めている。今回の取り組みは、農業分野における環境対応の加速と、持続可能な食料生産の実現に向けた一歩となりそうだ。
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