荏原グループ、東芝エネルギーシステムズとカーボンニュートラル推進で基本合意

・羽田本社ビルの電力を年内に100%再エネ化

 荏原製作所およびグループ会社の荏原環境プラントは7月29日、東芝エネルギーシステムズとカーボンニュートラルの実現に向けた基本合意書を締結した。これにより、荏原の羽田本社ビルでは年内にも電力を100%再生可能エネルギー(再エネ)へと切り替える。

 荏原グループは、2020年に策定した長期ビジョン「E-Vision2030」で、2050年までのカーボンニュートラル実現を掲げており、Scope1・2の温室効果ガス排出量を2030年までに2018年度比で55%削減する方針を明示している。今回の基本合意は、その中長期目標の達成を見据えた再エネ調達強化の一環となる。

 東芝エネルギーシステムズは、再エネの計画供給や需給調整に対応する「再エネアグリゲーションサービス」を提供しており、2022年以降、荏原環境プラントを通じて荏原に再エネ電力を供給してきた実績がある。今回の基本合意は、こうした実績を踏まえて、今後の再エネ調達量の拡大を目的としたもの。

 まずは第一弾として、東芝エネルギーシステムズが保有・運用する国内5カ所の太陽光発電所(総出力約5,120kW=AC値)による再エネ電力を、オフサイトPPA(Power Purchase Agreement)方式で荏原グループに供給。これにより、荏原グループ全体で年間約2,600トンのCO₂排出削減が見込まれ、羽田本社ビルでは再エネ電力100%が実現する。

 今後、荏原グループは国内の他拠点への再エネ導入も順次拡大し、グループ全体での温室効果ガス削減を加速させる方針。オフサイトPPAの累計導入容量は今回で10MWを超えた。一方の東芝エネルギーシステムズは、再エネ導入と需給バランスの最適化に資するデジタル技術を活用し、カーボンニュートラル社会の実現を支援していくとしている。

■荏原グループ
 再エネ導入を柱に、ESG重要課題へ取り組むことでSDGsの実現と企業価値向上を目指す。
https://www.ebara.com/jp-ja/

■東芝エネルギーシステムズ株式会社
 株式会社東芝の100%子会社。発電・送電・エネルギーマネジメント分野に強みを持つ。
https://www.global.toshiba/jp/company/energy.html

 ニュースリリース