日精エー・エス・ビー機械、PF36で海外市場を開拓へ

・独自の「1.5ステップ」成形機をDrinktec 2025に出展

 PETボトル用のストレッチブロー成形機で世界トップクラスの実績を持つ日精エー・エス・ビー機械は、2025年9月15日から19日までドイツ・ミュンヘンで開催される世界最大級の飲料・液体食品産業展「Drinktec 2025」に、同社独自の成形機「PF36」シリーズを出展する。ブースはホールC6の541番。

PF36シリーズは、1ステップ成形機と2ステップ成形機の利点を融合させた「1.5ステップ」方式を採用。投資効率に優れ、2020年の発売以降、主に国内の飲料メーカー向けに60台以上の納入実績を持つ。今回、これをグローバル市場に本格展開する。

 出展機「PF36/36-600」は、1時間あたり最大1万8000本(500mlボトル)の生産が可能。複数台による分散型生産ラインにより、メンテナンス時の稼働停止リスクを低減するとともに、需要の増加に応じた段階的な投資が可能で、コスト効率を最大化できる。

 同機は、100%リサイクルPET(R-PET)を原料とした13gの500mlボトルを成形可能。プリフォームの損傷リスクがないため、品質面でも優れる。設置面積は従来の2ステップ機と比べ約3分の1に削減され、電力消費量も約20%低減できる(いずれも同社調べ)。

 また、油圧・空気圧・サーボモーターによるハイブリッド駆動を採用し、IoT技術「Vision1™」で動作と監視を一元管理。国際通信規格「OPC UA」に準拠し、遠隔サポートなどスマートファクトリー化にも対応する。

 地産地消型の中小規模生産やショートサプライチェーン構築にも最適で、輸送コスト・エネルギー使用量・CO₂排出量の削減や、過剰生産の抑制にも貢献する。

 Drinktecの会場では、チラーや樹脂乾燥機、金型温度調節器など各種周辺機器と連携した成形デモンストレーションを実施。さらに、ゼロ・クーリング成形、中空ハンドルボトル、リターナブルボトル、傾斜ネック容器、PET缶など、多彩な技術展示も予定している。

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