三菱ロジスネクストの無人搬送車「ARTsmf」、世界3大デザイン賞の一つ「レッドドット・デザイン賞」を受賞

 三菱ロジスネクストは7月16日、同社グループの欧州法人が設計・販売する無人搬送車「ARTsmf」が、ドイツの権威ある国際デザインコンペティション「2025年レッドドット・デザイン賞」を受賞したと発表した。

■世界最高峰のデザイン賞で評価
 レッドドット・デザイン賞は1955年にドイツで創設された歴史ある国際デザイン賞で、ドイツの「iFデザイン賞」、アメリカの「IDEA」と並んで世界3大デザイン賞の一つに数えられている。今回ARTsmfが受賞したのはプロダクトデザイン部門で、革新性、機能性、品質、人間工学、環境適合性、象徴性など9つの厳格な基準で審査される。

■狭い通路でも高い性能を実現
 受賞したARTsmfは、フィンランドのグループ会社Mitsubishi Logisnext Europe Oyが設計した無人搬送車(AGV)。2024年6月から受注を開始し、欧州、北米、アジアで販売されている。
 最大の特徴は新たに追加されたショートフレーム仕様にある。従来よりもコンパクトな設計により、幅2.85mという狭い通路での運用を実現しながら、最大10mの揚程と1600kgの積載能力を維持している。これにより、既存の倉庫レイアウトを変更することなく導入が可能となり、コスト削減と環境負荷の軽減に貢献する。

 安全面では最新の国際規格(ISO3691-4:2023)に準拠し、有人フォークリフトとの協調作業も安全に行える。同社が提唱する”人機協調”のコンセプトを体現し、優れた柔軟性と高い生産性を両立している。

■2年連続の快挙
 同社グループの無人搬送車がレッドドット・デザイン賞を受賞するのは2年連続となる。2024年には「Automated Compact Truck(ACT)」が同賞を受賞しており、欧米市場でその優れたデザイン性と機能性が高く評価されている。

 三菱ロジスネクストは今回の連続受賞を弾みに、グローバル市場における無人搬送車を活用した物流ソリューションの提案を強化し、販売拡大を目指すとしている。自動化が進む物流業界において、同社の技術力とデザイン力が国際的に認められた形となった。

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