カナデビア、台湾・良聯工業と液化CO₂球形タンクのEPC協業契約を締結、CCS/CCUSの普及を後押し

 カナデビア(旧・日立造船)は7月22日、台湾・高雄市のプロセス機器メーカー、良聯工業股份有限公司と、液化CO₂貯蔵用球形タンクのEPC(設計・調達・建設)に関する協業契約を締結したと発表した。協業期間は2025年7月から2027年7月までの2年間を予定している。

 カーボンニュートラル社会の実現に向けて、CCS(CO₂回収・貯留)やCCUS(CO₂回収・有効利用・貯留)の導入が国際的に進むなか、液化CO₂の貯蔵に不可欠なタンク設備の製造体制が課題となっている。カナデビアは、国内外で球形タンクの設計・建設実績を持つ良聯工業と協業することで、1基あたり1,000~6,000トン規模の液化CO₂貯蔵タンクのEPC事業を本格化する。

 日本政府は2030年までに年間600~1,200万トンのCO₂貯留を目標としており、それに対応したタンクの需要拡大が見込まれている。今回の協業では、カナデビアが営業・プロジェクト管理などを担当し、良聯工業が設計・組立ノウハウの提供などを担う体制をとる。

 カナデビアは約100年にわたり圧力容器の製造で培ってきた極厚鋼板の加工・溶接・組立・据付の技術を生かし、アンモニアなど新燃料の貯蔵設備も含め、カーボンニュートラル達成に貢献する次世代インフラの構築に注力していく考えだ。

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