・自動車骨格部品の新たな製造拠点、再エネ活用で環境負荷も軽減へ
自動車部品メーカーのエイチワン(埼玉県さいたま市大宮区)は7月14日、東海地区における生産構造改革の一環として、三重県亀山市の亀山・関テクノヒルズ工業団地内に新たな生産拠点を設けると発表した。今後の市場変化や労働力不足への対応を視野に、製造工程の自動化・省人化を進めた高効率な工場を構築する。
■高効率・省人化工場で競争力を強化
エイチワンは今回の新設工場について、「自動車産業の大変革期を飛躍の機会と捉え、高品質かつ高効率なモノづくりを実現するための拠点」と位置づける。市場の多様なニーズに柔軟に応える体制を整え、将来的な競争力の強化を図る。
新工場では、大型トランスファープレス機やプログレッシブプレス機、溶接ロボットといった最新設備を導入し、自動車の骨格部品を製造する計画。さらに、再生可能エネルギーの積極的な活用により、CO₂排出量の削減にも取り組む。従業員にとって働きがいのある職場づくりを進めるとともに、地域社会との共存を重視した持続可能な工場運営を目指すとしている。
■投資額は180億円、2027年11月に稼働開始へ
新工場の概要は以下のとおり。
• 名称:亀山製作所 第1工場(仮称)
• 所在地:三重県亀山市白木町
• 敷地面積:約58,000㎡
• 建物構造:鉄骨造(地上2階)
• 延床面積:約22,000㎡
• 主要設備:大型トランスファープレス機、プログレッシブプレス機、溶接ロボット
• 設備用途:自動車骨格部品の製造
• 総投資額:約180億円
今後のスケジュールとしては、2025年12月に土地を取得し、2026年7月に着工、2027年9月に竣工、同年11月の操業開始を予定している。
■業績への影響は軽微
同社は今回の新拠点設置について、2026年3月期の連結業績への影響は軽微であると説明。進捗状況に応じて、業績に影響を及ぼすと判断される場合は速やかに開示するとしている。