米キャタピラー、新型ホイールローダー「Cat® 980 GC」を発表

・高性能・低燃費・低コストを実現、あらゆる現場に最適な経済的ソリューション

 Caterpillar (キャタピラー):2025年7月14日

 テキサス州アービング、キャタピラーは、新型のホイールローダー「Cat® 980 GC」を発表した。優れた操作性と高い信頼性を両立しながら、低燃費と低い保有コストを実現した同機は、建設、採石、鉱業、農業、廃棄物処理など幅広い用途に対応できる経済的なソリューションとして注目されている。

■操作性と快適性を両立
 「Cat 980 GC」は、経験の浅いオペレーターでも扱いやすい直感的な操作系と、見やすい視界を確保したキャビン設計が特長。新たに採用された「エンジンアイドルマネジメントシステム(EIMS)」により、アイドリング時の回転数と燃料消費を抑制し、保有・運用コストを大幅に低減する。

 エンジンには「Cat C13」を搭載し、排出ガス処理装置「Cat Clean Emissions Module」は作業に影響を与えることなく稼働。可変速ファン、オートアイドルストップ、負荷感知式油圧システムとの組み合わせにより、低燃費と静音性を実現している。

■生産性を追求した設計
 「980 GC」は、4.3~5.8㎥のバケット容量を備え、バケットの形状・重量・リンク構造を機体全体で最適化する「Cat パフォーマンスシリーズバケット」を採用。掘削時間の短縮と高いマテリアル保持力を実現する。

 キャタピラー伝統の「Zバーリンク機構」と鋳造クロスメンバーにより、強力な掘削力と高い生産能力を提供。作業中のスムーズなギアチェンジを実現する「電子クラッチ圧制御(ECPC)」や、荒れた路面でも快適な走行を可能にする「ライドコントロール機構」も搭載可能。オプションでLSD(リミテッドスリップデフ)も選べる。

 また、「Cat Fusion™クイックカプラー」と第3油圧機能を組み合わせれば、多様なアタッチメントの着脱にも対応できる。

■現場管理を支援するテクノロジー
 標準搭載の「Cat VisionLink™」により、ローダーの位置情報や稼働時間、燃料使用量、診断コード、アイドリング時間などを遠隔でモニタリング可能。生産性向上や運用コスト削減に寄与する。

 さらに、荷重測定システム「Cat Payload」により、積載しながらトラックへの積込み量を計測可能(取引証明用には非対応)。欧州など一部地域では、国際法定計量機関(OIML)認証を受けた「Cat Payload for Trade」も選択でき、業務管理システムへのデータ統合にも対応する。

■安全・快適な作業環境
 広々としたキャビンには、視認性に優れた大型ウィンドウとリアビューカメラを標準装備。左側はキャビンアクセス、右側は整備アクセス用に梯子を配置し、日常の点検・整備を容易にした。

 パイロット式油圧操作や快適性に配慮したサスペンションシート、ルーバー付きエアコンなどにより、長時間の作業でも快適な環境を提供する。

■メンテナンスの簡易化
 整備性にも優れ、一体型チルト式フードやスイングアウト式ラジエーター、視認性の高いゲージ類を装備。注油ポイントも集中配置されており、日常メンテナンスが容易。オプションの「Cat オートルーブシステム」はワンタッチ操作で自動給脂を行い、トラブルを即座に通知するフラッシュ機能も備える。

■半世紀以上にわたる技術革新
 キャタピラーは1959年にホイールローダー市場に参入して以来、四輪駆動、トルクコンバータ、耐久性の高いフレーム構造などで業界を牽引。現在では25機種以上のホイールローダーをラインアップし、建設、鉱業、農業、林業など多様な業界に対応している。

 より詳しい製品情報は、全国のキャタピラーディーラー、または cat.com にて確認可能。

 仕様は、ニュースリリース