アイダエンジニアリングは7月16日、汎用プレスを用いた単発加工作業の自動化を可能にする協働ハンドインダイロボット「A-1Y」の販売を開始すると発表した。人手に代わって材料の投入からプレス起動、製品取り出しまでを一貫して行うロボットで、プレスメーカーならではの知見を活かして開発された。
「A-1Y」は、安全柵不要の人協働仕様に加え、複数のプレス機に柔軟に対応できるハンドキャリータイプ。簡単な位置補正や直感的な操作機能も備え、ロボットの専門知識がなくてもスムーズに導入・運用が可能だという。
■労働力不足に対応、自動化ニーズに応える
従来、ハンドインダイ方式(※)のプレス作業は、オペレーターが金型内に手を入れて材料を供給・取り出す工程であり、1台のプレスに1人の作業者が必要だった。しかし近年は労働人口の減少に伴い、こうした作業の担い手不足が課題となっている。
アイダはこうした背景を踏まえ、自社のプレス機に最適化した協働ロボットを開発。自動化の難しい多品種少量生産の現場でも柔軟に活用できるよう設計された。
※ハンドインダイ方式:単発プレス加工において、作業者が金型内に手を入れて材料の投入・取り出しを行う方式。
■製品の主な特長
• 安全柵不要の人協働対応:狭いスペースにも設置可能。
• 複数プレス機に柔軟対応:接続配線なし(オプション)でロボット1台を使い回せる。
• 簡単操作:レーザーによる位置補正、直接アームを動かして教示できる「ダイレクトティーチング」機能を搭載。
• 高い安全性:360度の存在検知センサーやワーク着座確認カメラ(オプション)により、人や金型を保護。
販売対象は、今後のさらなる開発・改良に協力するユーザーに限定。詳細は個別相談の上対応する。
同社は「A-1Y」を2025年7月に開催される工作機械見本市「MF-TOKYO2025」に出展予定としている。人手不足に悩むプレス加工現場において、同製品の導入が省人化と生産性向上の一助となることが期待される。
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