ヤマシタ、約54億円投じ奈良に新工場、インバウンド対応で関西の供給力強化

 リネンサプライ大手のヤマシタ(静岡県島田市)は7月15日、奈良県生駒郡に新工場「ヤマシタ奈良ホテル関連工場」の建設に着工すると発表した。急拡大する関西地域のインバウンド需要に対応するもので、ホテル向けリネン供給体制の強化を図る。総工費は約54億円で、2026年9月の操業開始を予定。将来的には、同社最大となる1日あたり86トンの生産能力を備えた施設に拡張する計画。

 新工場は、既存の千葉県・酒々井工場(45トン/日)を上回る処理能力を視野に設計され、操業初期には40トン/日のリネン処理が可能となる。これはホテル客室約8,000室分に相当し、フル稼働時には約17,000室分に達する見込み。

 設備面では、省人化・省エネルギー化を徹底。絡んだシーツを自動で解く装置や、工場内での無人搬送システム、熱回収設備などを導入する。こうした自動化技術の活用により、高品質なリネン提供とコスト競争力を両立させるとともに、労働負荷の軽減にも取り組む。

 同社では2030年を目標に、関西におけるリネンサプライの供給拠点として本工場の生産能力を最大化し、訪日観光需要の増大に対応する。

<新工場「ヤマシタ 奈良ホテル関連工場」の概要>

名称:ヤマシタ関西事業所 奈良ホテル関連工場
住所:奈良県生駒郡安堵町東安堵1660-12
面積(敷地、延床):敷地面積約3,000坪、延床面積約2,000坪
生産量:40t/日(2030年を目途に86t/日まで拡大予定)
着工:2025年7月15日(火)
従業員数:70人(稼働開始時予定)
操業開始:2026年9月(予定)

ニュースリリース(ヤマシタ)
ニュースリリース(PRTIMES )