英JCB、世界初のDEF不要・Stage V対応単胴式土壌コンパクター「VM118D」発表

 JCB :2025年7月10日

 JCBは、業界初となるDEF(ディーゼル排気液)不要のEU Stage V適合エンジンを搭載した単胴式土壌コンパクター「VM118D」を発表した。新型モデルは、55kWのJCB 430ディーゼルエンジンを搭載し、12トンクラスの本格仕様。排出ガス規制に対応しながらも、DEFやSCR(選択触媒還元)が不要というシンプルな構造を実現している。

■高効率・高耐久の仕様
 VM118Dは、最大256kNの遠心力を発揮し、少ないパス数で高い転圧性能を実現。ドラムシェルは28mm+10mmの厚みを持ち、過酷な現場でも耐久性を維持する。4つのトラクションモードとバランスの取れた油圧システムにより、最大55%の急勾配にも対応可能。

 ドラムはスムースタイプを標準とし、今後パッドフットタイプも展開予定。振動周波数は32Hzと36Hz、振幅は1.8mmと0.8mmの2種類から選択でき、現場条件に合わせた最適な転圧作業が行える。

■グローバル市場を見据えた設計
 フロント部分には規制対象外市場向けの116Dモデル、リア部分にはインド国内向けのVM117 Stage Vモデルの要素を採用。グローバル市場での多様なニーズに応えるプラットフォームとなっている。

 エンジンルームは広い開口部を持ち、地上から全てのサービス箇所にアクセス可能。低いボンネット設計により、後方視界も確保されている。

■オペレーターの快適性と安全性
 キャビンは新設計のROPS/FOPS仕様で、JCBのエルゴノミクスデザインを踏襲。全周フラットガラスを採用し、万一の損傷時にも低コストで交換できる。7インチのJCB UXタッチスクリーンとロータリーコントローラーで直感的な操作が可能。LED作業灯、4つのアンバービーコン、エアコン・ヒーター一体型ルーフなども標準装備となっている。

 安全性向上のため、オプションで道路用ライト、ホワイトノイズバックアラーム、イモビライザーなども用意。JCB独自の「INTELLICOMPACTION」や「LiveLink」テレマティクスシステムにも対応し、LiveLinkは購入後5年間無償で利用できる。
環境性能、作業効率、快適性を高次元で融合したJCBの新型VM118D。今後、世界中の建設現場で新たなスタンダードとなることが期待されている。

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