ABB :2025年7月2日
スイス・チューリッヒ発、ABBは、小型高性能ロボット「IRB 1200」シリーズの次世代モデルを発表した。従来モデルに比べて高速かつ高精度となり、幅広い用途での生産性と効率の向上を図る。新モデルは4種類のバリエーション(可搬重量5、7、8、9kg)を揃え、最大9kgのモデルは同クラスで最高レベルの可搬性能を実現する。
ABBロボティクス部門プレジデントのマーク・セグラ氏は、「アジアをはじめとする中小企業からの自動化ニーズが高まる中、小型で柔軟なソリューションの重要性はかつてないほど高まっている。新しいIRB 1200は、高精度の自動化作業において、生産性と効率性をさらに引き上げる」と述べた。
新世代IRB 1200には、ABBの次世代ロボットコントローラ「OmniCore™」が搭載されており、軌道精度はわずか0.6mm、姿勢繰り返し精度は0.011mmという業界トップクラスの性能を実現。最大速度1600mm/秒でもこの精度を維持でき、複数台の同時運用にも適している。これにより、電子部品や自動車電装、一般産業、消費財分野における表面仕上げ、組立、塗布といった高精度で複雑な用途にも対応する。
また、前世代と比べて約5%のサイクルタイム短縮を実現しており、より高いスループットを提供。さらに、筐体設計のスリム化により設置スペースの最適化が可能となり、生産ラインの効率化にも貢献する。重量も従来比で20%軽量化されており、架台の軽量化や消費エネルギーの削減にも寄与する。
使いやすさの面でも、OmniCore™によりABBのAI活用型ソフトウェアスイート「RobotStudio®」「RobotStudio® AI Assistant」「AppStudio™」へのアクセスが可能となっており、導入から運用までをスムーズにサポートする。
ABBロボティクス&ディスクリート・オートメーション部門は、ロボット、AMR(自律走行搬送ロボット)、機械自動化ソリューションを統合的に提供する世界でも稀有な企業。現在、世界53カ国・約100拠点に約1万1,000人の従業員を擁し、製造業の持続可能な未来に向けた工場の変革を支援している。
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