ABB、中国で新たに3種のロボットシリーズを発表、“ローカル・フォー・ローカル”戦略を加速

 ABB :2025年7月2日

 チューリッヒ発、スイスの重電・自動化大手ABBは、中国市場に向けて新たに3種類のロボットシリーズを発表した。これらの新製品は、電子機器、消費財、一般産業など、中国の成長著しい分野における多様な自動化ニーズに対応するもので、マテリアルハンドリング(搬送)からディスペンシング(塗布)、ポリッシング(研磨)といった高精度作業までを幅広くカバーする。

 新たに発表されたロボットはすべて、ABBが独自に開発した次世代コントローラープラットフォーム「OmniCore™」を搭載。AI、センサー、クラウド、エッジコンピューティングなどを統合し、先進的かつ自律的なロボティクスソリューションを可能にする。製造はすべて、ABBロボティクスの最先端施設「上海メガファクトリー」で行われ、ABBの“ローカル・フォー・ローカル(現地で設計・生産し、現地に提供)”戦略を体現する取り組みとなっている。

 ABBロボティクスおよび離散自動化事業部のプレジデントであるサミ・アティヤ氏は、次のように述べている。
 「中国は世界最大のロボット市場であり、ABBにとっても最重要市場の一つです。とりわけ電子機器分野や中小企業による自動化需要の高まりが、使いやすく手頃なソリューションへの需要を押し上げています。今回の新製品群によって、ABBはすでに市場で最も包括的なラインアップをさらに強化するとともに、中価格帯市場に対しても新たな価値を提供し、多様な業種での自動化を後押しします」

 ABBによると、中国におけるロボット中価格帯市場は2021年から2024年にかけて年平均成長率(CAGR)24%で拡大しており、2028年まで年8%のペースで成長が続くと見込まれている。

 ABBは30年以上にわたり中国におけるロボット事業を展開しており、今回の製品拡充は、同社が中国国内で開発から製造、販売、サービスまでを一貫して提供する“フルバリューチェーン”体制をさらに強化するものとなる。

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