タダノとJAC、企業価値向上に向けたパートナーシップ契約を締結

・クレーン業界のリーディングカンパニーが新たな成長戦略を加速

 タダノは7月7日、投資ファンドのジャパン・アクティベーション・キャピタル(JAC、東京都港区)との間で、企業価値向上に向けたパートナーシップ契約を締結したと発表した。

■「新たなステージ」への挑戦を支援

 タダノは現在、「Reaching new heights ~新たなステージへ~」をスローガンに掲げ、業界のリーディングカンパニーとしての地位を強化している。2024年度に開始した中期経営計画では、脱炭素化の加速、新領域への挑戦、ものづくり改革、そして変革を支える足場固めを基本戦略として推進している。

 一方、JACは上場株ファンドとして、投資先企業の経営陣との信頼関係をベースに、中長期的な視点から企業成長をサポートする投資会社だ。同社には日本企業の成長と価値創造に貢献してきた多様なバックグラウンドの人材が集まり、その豊富な経験を投資先企業に提供している。

■グローバル成長戦略の本格実行へ

 今回の契約締結により、タダノはJACが保有するリソース、ノウハウ、ネットワークを最大限に活用し、持続的な成長と企業価値向上を目指す。具体的には、欧州事業の構造改革、好調な北米市場での成長加速、M&Aを通じた新市場展開強化などを推進していく。

 氏家俊明社長は「製造業や日本企業の海外事業強化における深い知見と豊富な実績を持つメンバーを擁するJACをパートナーとして迎えることができ、大変心強く感じている」とコメント。「中長期的な視点に立った戦略的な提言と、実行に伴走いただける支援力を得て、当社の変革と成長をさらに加速させ、企業価値の持続的な向上を実現していく」と意気込みを語った。

■世界No.1への道筋

 タダノは長期目標として、LE(Lifting Equipment)分野での世界No.1の実現を掲げている。同社は世界最大級のクローラクレーンの電動化やインフラ・都市開発分野での需要開拓など、グリーントランスフォーメーション(GX)を含む多面的な成長戦略を展開している。

 JAC の大塚博行社長&CEOは「クレーン業界のグローバルリーダーであるタダノグループが、持続的な企業価値向上に向けたパートナーとして当社を迎えてくださったことを大変光栄に思う」と述べ、「タダノグループのさらなる進化が、同社のみならず業界全体にとってもポジティブなインパクトをもたらすと確信している」と期待を示した。

■業界への波及効果に期待

 日本の機械メーカーは高い技術力を背景に、今後も世界での競争力と成長が期待される分野だ。タダノとJACの協力により実現される成長戦略は、クレーン業界全体の発展にも寄与すると期待される。

 両社は今後、建設的な対話と協働を通じて、タダノの持続的な成長と企業価値向上を推進していく方針。

 ニュースリリース