極東開発工業、2026年3月期に特別損失を計上

 極東開発工業は7月8日、2026年3月期連結会計年度において特別損失を計上し、それに伴い2025年5月14日に公表した業績予想を修正すると発表した。同時に、投資有価証券の一部売却による特別利益の計上も見込んでいる。

■特別損失の計上について
 極東開発工業と同社子会社の日本トレクス株式会社は、公正取引委員会から独占禁止法に基づく排除措置命令書(案)および課徴金納付命令書(案)に関する意見聴取通知書を受領した。これにより、2026年3月期第1四半期会計期間に、独占禁止法関連損失引当金繰入額59億2,553万円を特別損失として計上した。この金額は、受領した課徴金納付命令書(案)に基づき同社が見積もったものであり、今後の進捗により変動する可能性がある。両社は今後、意見聴取通知書の内容を精査・確認し、公正取引委員会からの説明を受けた上で対応を検討するとしている。

■業績予想の修正について
 特別損失の計上に加え、投資有価証券の一部売却による特別利益(投資有価証券売却益)の計上見込みを総合的に勘案し、2026年3月期通期連結業績予想を修正した。

<2026年3月期通期連結業績予想数値の修正(2025年4月1日~2026年3月31日)>
* 項目/前回発表予想(A)/今回修正予想(B)/増減額(B-A)/増減率(%)/(参考)前期実績(2025年3月期)
* 売上高(百万円)/168,000/168,000/0/0.0/140,449
* 営業利益(百万円)/9,600/9,600/0/0.0/6,656
* 経常利益(百万円)/9,500/9,500/0/0.0/6,890
* 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)/6,500/2,645/△3,855/△59.3/5,820
* 1株当たり当期純利益(円銭)/169.18/90.91/―/―/151.74

■配当予想について
 2026年3月期の年間配当予想については、従来予想の1株当たり140円(内、中間配当金70円)から変更はない。同社は、持続的な成長と企業価値向上の両立を主眼とし、資本効率を高め自己資本を適切にコントロールしつつ、株主還元の強化に継続的に取り組む方針を示している。配当は安定的かつ高水準な還元を基本方針としており、中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)では、3ヵ年累計で総額150億円以上かつDOE(株主資本配当率)4%以上の安定的な配当による株式価値向上を図るとしている。

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