国際協力銀行(JBIC)は7月8日、シール材メーカーのバルカーのベトナム法人であるVALQUA VIETNAM(バルカーベトナム)に対し、半導体産業向け製品の製造・販売事業に必要な資金として最大14億4,000万円の融資契約を締結したと発表した。本融資は、三井住友銀行および三井住友信託銀行との協調によるもので、協調融資全体では24億円規模となる。
融資対象は、バルカーベトナムが手がける高機能シールや機能樹脂製品の製造・販売事業。半導体製造装置や半導体工場で不可欠な部素材として使われる同製品は、今後の市場拡大を背景に需要の増加が見込まれており、バルカーは生産能力増強を目的にベトナム工場の増設を進めている。
JBICは本融資により、バルカーの海外事業展開を支援するとともに、日本の半導体製造装置メーカーや半導体工場への安定供給体制の構築を後押しする。これにより、日本の半導体産業におけるサプライチェーンの強靱化や、産業の国際競争力の維持・向上にも貢献する狙いだ。
JBICは今後も、リスクテイク機能や各種金融手法を活用し、日本企業の海外展開を後押ししていく方針を示している。