・強化段ボール採用でCO₂排出量46%削減、軽量化と取り扱い性も向上
日本精工(NSK)のグループ会社であるNSK富山(富山県高岡市)は、段ボール製品大手のサクラパックス(富山県富山市)と共同で、大形軸受向けの新たな梱包箱を開発した。木材に代えてリサイクル可能な強化段ボールを側面部に用いた構造とし、従来比で約46%のCO₂排出量削減を実現。今後、NSK富山の主力製品の出荷に順次適用し、他工場への展開も進める。
新梱包箱の側面には、サクラパックスが手がける強化段ボール「TRI-WALL PAKⓇ」を採用。従来の木箱と同等の強度を確保しつつ、軽量化を図った。これにより開梱や解体、廃棄の手間が大幅に軽減され、産業廃棄物の削減や廃却コストの低減にもつながる。NSKとサクラパックスの共同調査によると、ライフサイクル全体でのCO₂排出量は従来の木箱比で46%削減されるという。
NSKではカーボンニュートラル社会の実現に向け、製品製造のみならず物流分野でも環境負荷低減を図っており、今回の新梱包箱の開発もその一環。特に大形軸受では高い耐久性が求められることから長年木箱が使われてきたが、再利用やリサイクルの困難さ、重量の課題があった。現場からも木箱の解体に手間がかかるとの声が寄せられていたことを受け、同じ富山県内に拠点を置くサクラパックスと共同で改良に取り組んだ。
今回の新梱包箱はまずNSK富山の製品に導入され、今後はグループ他工場への展開も計画されている。
■サクラパックスについて
1947年創業の段ボール総合メーカー。富山県を拠点に、企画から製造・物流までを一貫して手がけ、400種以上の包装資材を展開。グッドデザイン賞などの受賞歴も豊富で、地域貢献やSDGsにも積極的に取り組む。
■NSK富山について
1966年に創業し、1991年にNSKグループ入り。高岡工場と八尾工場の2拠点で、軸受製造に関する一貫生産体制を構築。高度な加工技術と品質管理力を強みとし、グループ中核拠点の一つを担う。
■NSKについて
1916年に日本初の軸受メーカーとして創業。現在は世界30カ国以上に展開し、軸受分野で世界第3位。ボールねじや電動パワーステアリングなどでも世界をリードしている。企業理念は「MOTION & CONTROL™」の実現と地球環境への貢献。
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