リープヘル、仏アルザスに建機用運転席の新工場、2028年稼働へ

・総投資額は1億ユーロ(約170億円)を超える見通し

 Liebherr(リープヘル ):2025年6月26日

 独リープヘル・グループは6月26日、フランス・アルザス地方ナンブスハイムに建設予定の新工場「リープヘルEMtecナンブスハイム」の建設許可申請を行ったと発表した。2028年初頭の稼働を目指し、建設に向けた準備が本格化している。新工場では、同社の土工機械部門における運転席(キャブ)の組立を担い、生産能力は年1万台を想定。総投資額は1億ユーロ(約170億円)を超える見通し。

 同グループは、新工場について「戦略的自立性の強化、最新生産技術の導入、地域とのつながりの強化」を柱とした長期ビジョンに基づいて推進。敷地内には自律型の生産セル、アジャイル型物流、自動化設備、デジタルによるトレーサビリティ、データ駆動型のプロセス管理といった現代的な生産体制を導入する。

 初期段階での雇用人数は200人超を見込み、将来的には土工機械分野における中核的な生産・技術拠点としての役割も担う方針。組織構造も生産中心かつ機動的な体制を採る。

 工場用地として選ばれたナンブスハイムのビジネスパークは、リープヘルの既存拠点に近く、欧州レベルでの地域整合性や行政との建設的な協力関係が評価された。同社はアルザス地方に1961年から拠点を構えており、今回の新工場により地域との結びつきを一層深める。

 リープヘルはこのプロジェクトについて、「持続可能な産業とは、シンプルで責任ある、透明性があり、従業員の共感と参加によって支えられる組織の上に成り立つ」と説明。経済・社会・地域・環境の各側面において、長期的視点での地域貢献を掲げている。

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