クラレ、西条事業所で光学用ポバールフィルムの生産能力を増強

・大型偏光フィルムの需要増に対応、2027年12月稼働へ

 クラレ(東京都千代田区)は6月25日、液晶ディスプレイ(LCD)向け偏光フィルムのベース材料である光学用ポバールフィルムの需要拡大に対応するため、西条事業所(愛媛県西条市)に新たな生産設備を増設することを発表した。稼働開始は2027年12月を予定している。

 今回の投資は、テレビ向けなどを中心にLCDの大型化が進む中で、広幅タイプの偏光フィルムの需要が増加していることを受けたもの。新設されるラインは、3メートル幅の偏光フィルムにも対応可能な広幅仕様となっており、年産能力は3,800万平方メートル。これにより、同社の光学用ポバールフィルムの総生産能力は、現行の年産2億9,600万平方メートルから3億3,400万平方メートルへと拡大する。

 クラレは、光学用ポバールフィルム分野のリーディングカンパニーとして、安定供給体制の強化と製品品質の向上、新製品の開発に取り組んでいくとしている。

 同社は現在、創立100周年を迎える2026年に向けた中期経営計画「PASSION 2026」を推進中。長期ビジョン「Kuraray Vision 2026」の実現に向けて、成長分野への積極的な投資を続けていく方針だ。

<設備増設の概要>
設置場所:クラレ 西条事業所(愛媛県西条市朔日市892
新設設備:広幅タイプ光学用ポバールフィルム生産ライン(3m幅対応)
新規生産能力:年産3,800万㎡
総生産能力(増設後):年産3億3,400万㎡(従来比+3,800万㎡)
稼働時期:2027年12月予定

 ニュースリリース