ユンハインリッヒ、ギリシャの自動車部品輸入会社イアポニキの物流センターを自動化

・人手不足と容量制約に革新的ソリューションで対応、地震対応設計も採用

 Jungheinrich(ユンハインリッヒ):2025年6月26日

 ドイツの物流機器メーカー、ユンハインリッヒ(Jungheinrich)は6月26日、ギリシャの自動車部品輸入会社イアポニキ(Iaponiki SA)向けに、アテネ近郊マルコプーロの新配送センターを自動化すると発表した。

■完全自動化で労働力不足に対応
 新施設は、自動VNA(Very Narrow Aisle)高層倉庫とインテリジェントなモバイルロボットシステム、最先端の安全技術を組み合わせた混合運用モードを特徴とする。倉庫には5,000を超える保管場所が設けられ、地震対応設計のラック系統が採用されている。

 ユンハインリッヒのテクニカルセールス AutoVNA部門プロジェクトマネージャーのフィリップ・グートマン氏は「イアポニキは人手不足にもかかわらず、保管容量を大幅に拡張し、効率を向上させるという課題に直面していました。当社の自動化ソリューションにより、倉庫プロセスを最適化するだけでなく、運営コストを大幅に削減できます」と説明している。

■最新技術を結集した設備構成
 新物流センターには、4,922パレット分のスペースを持つ高層倉庫と、286の保管場所を提供する重力ラックシステムが追加で設置される。自動化された資材の流れを確保するため、ユンハインリッヒは最大6メートルの昇降高度と360度安全センサーを統合したEKS 215aモバイルロボット8台を供給する。

 これらのロボットは入庫から出荷まで全ての商品フローを処理し、専用走行路により歩行者との併走を可能にしながら最高の安全基準を満たしている。高層倉庫での入出庫作業は、高度な誘導システムとRFID技術により精密な位置決めを実現するEKX 516a型自動狭通路トラック2台が担当する。

■15年のパートナーシップが決め手
 ユンハインリッヒが選定された背景には、15年間のパートナーシップと顧客要件の詳細な分析がある。グートマン氏は「最高の安全基準を満たしながら混合運用モードで最大限の柔軟性を実現する、よく練られた自動化コンセプトが特に評価されました」と付け加えた。このコンセプトは、わずか12ヶ月という短い実装期間も特徴としている。

■完全ソリューションで2026年3月稼働予定
 ユンハインリッヒは、地震対応設計のラックシステムとモバイルロボットから、コンベヤ技術、物流インターフェースを備えた倉庫制御システム(WCS)まで、プロジェクト全体を完全ソリューションとして提供する。リチウムイオン技術と高度なエネルギー管理システムにより、週6日、16時間の効率的な運用が可能となる。稼働開始は2026年3月に予定されている。

■Iaponiki SA(イアポニキ)について
 イアポニキは、高品質な自動車部品、工場設備、技術サービス、自動車補修製品を専門とするギリシャを拠点とする大手スペアパーツ会社。26の支店を通じて1万社以上の顧客に、さまざまな車種・モデル向けの幅広い部品を提供し、信頼性の高い性能と耐久性、競争力のある価格設定、タイムリーな配送を実現している。620名のチームが卓越した顧客サービスの提供に専念している。

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