・最優秀見習い賞にエレナ・マッキンガーさん
PALFINGER (パルフィンガー):2025年6月25日
産業用クレーン大手のパルフィンガー(オーストリア・ベルクハイム)は6月25日、同社の若手見習い(アプレンティス)たちが、2025年の「オーバーエスターライヒ州産業徒弟コンクール(Upper Austrian Industrial Apprentice Competition)」で過去最高となる7つの賞を獲得したと発表した。特に産業事務職として出場したエレナ・マッキンガーさんが「2025年最優秀見習い(Best Apprentice 2025)」に選ばれたことが注目を集めている。
この徒弟コンクールは、同州における若手人材育成を目的とした主要イベントで、今年は90社から822名が参加。技術系34職種と商業系2職種で技能を競った。パルフィンガーの見習いたちは、専門知識とチームワーク、そして高い意欲を発揮し、同社が2006年に本大会へ初参加して以来、最多の受賞数を記録した。
パルフィンガーの人事担当執行役員(CHRO)であるマリア・コラー氏は、受賞者たちを祝福し「今回の快挙は、当社の徒弟訓練の質の高さと、若い世代の卓越した可能性を裏付けるものです」と述べた。また表彰式は州都リンツのLASKサッカースタジアムで開催され、トレーナー陣への謝意も表明した。
■技術・商業両分野での躍進
技術部門では、機械工のヨハネス・ロイダーさんと設計技術者のユリアン・リッターさんがそれぞれ1位を獲得。メカトロニクス部門では、ジーモン・エミンガーさんが2位、女性技術者特別部門ではエレナ・リンナータラーさんが3位に輝いた。商業部門では、マッキンガーさんが1位を獲得したほか、リサ・ノイデッカーさんも3位入賞を果たした。
なお今年の大会では、女性技術者部門に93人が出場し、全体では50の賞が授与された。競技は4月25日から5月17日まで、州内22会場で行われた。その中にはパルフィンガー最大の生産拠点であるレンガウ工場も含まれる。
■世界展開を視野に入れた職業訓練
パルフィンガーは50年以上にわたり職業訓練制度を展開しており、現在はレンガウの訓練キャンパスにおいて16職種・113人の見習いを受け入れている。女性の比率は約20%。高校卒業資格との併用や「デュアルアカデミー」「スタディ&ワーク」など柔軟な訓練体系も導入しており、資格取得者の90%以上が同社に長期勤務しているという。また、今後は約25拠点で徒弟訓練を導入し、グローバルでの標準化も図る方針だ。
■パルフィンガーについて
パルフィンガーは、クレーンやリフティングソリューションの分野で世界有数の技術系機械メーカー。約1万2,350人の従業員、30の製造拠点、そして世界中の販売・サービスネットワークを展開している。2024年の売上高は23億6,000万ユーロ。革新的かつデジタル化を推進するスマートソリューションを通じて、生産性と操作性の向上を図っている。
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