HD Hyundai Construction Equipment (HD現代建機):2025年6月19日
HD現代建機は、インドネシアの大手鉱山会社ハスヌールグループ(Hasnur Group)と戦略的協業に向けた覚書(MOU)を締結した。インドネシアの鉱業市場を足がかりに、グローバルでの鉱山機械事業の展開を加速する。
MOUの締結は6月19日、HD現代建機の蔚山キャンパスで行われ、同社のチェ・チョルゴン社長とハスヌールグループのジャヤンティ・サリ社長が出席した。
両社は今回の協業を通じ、・鉱山機械の供給、・運営ソリューションの共同開発、・電動ショベルの導入、・現場管理システムの構築といった分野で連携する。HD現代建機はまず大型ホイールローダーを皮切りに段階的な機械供給を開始し、現場から収集したデータに基づき、鉱山運営の最適化を提案していく。
ハスヌールグループは、HD現代建機から供給される建機を運用し、その稼働データを提供。機械効率の向上につながるソリューション開発を共同で進める。また、同グループの鉱山では、電動ショベルなど電動建機の実地試験も行われ、将来的な「電動化エコシステム」構築に向けた技術進展を図る。
HD現代建機は今回の協業を通じ、「Total Mining Solution(トータル鉱山ソリューション)」の構築も進める。これには建機の供給だけでなく、保守サービスや現場管理システムの導入も含まれる。
インドネシアは世界最大のニッケル埋蔵量を誇る資源国であり、スズやコバルトなどの戦略鉱物の産出も活発。鉱山機械の需要も堅調に推移しており、市場調査会社6Wresearchによれば、同国の鉱山機械市場は2025年までに約25億ドル(約3.4兆ウォン)に達し、2031年まで年平均8.1%の成長が見込まれている。
HD現代建機のチェ社長は、「今回の協業は、単なる機械供給にとどまらず、現場運営ソリューションや電動化エコシステムの構築に向けた重要な転換点となる。我々は今後、デジタル技術を基盤に、グローバル鉱山市場における総合ソリューションプロバイダーを目指す」とコメントした。
なお、同社は現在、岩盤破砕用のロックリッパーを搭載した油圧ショベルや、石材搬送用フォークアタッチメント付きホイールローダーの展開に加え、140トン級の超大型ショベルの開発にも注力している。
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