ボルボCE 、欧州リテール事業を強化へ、スウェコンを買収

 Volvo Construction Equipment (ボルボCE ):2025年6月24日

 ボルボCEは、スウェーデンの農業協同組合ラントメンネン(Lantmännen)との間で、同社の建設機械ディーラー事業「スウェコン(Swecon)」の買収で合意したと発表した。買収対象には、スウェーデン、ドイツ、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)における事業およびアフターマーケット製品の販売会社「Entrack」も含まれる。

 スウェコンの買収により、ボルボCEは当該地域における製品・サービス販売、レンタル、アフターサービス、オフィス・整備施設、約1,400人の従業員を引き継ぐ。ドイツ(欧州最大の建機市場)、スウェーデン(同社の本拠地)、バルト三国といった重要市場におけるリテール基盤を自社で直接保有・運営する体制が整い、欧州全体でのリテール事業の中核化が進む。

 ボルボCE社長のメルカー・イェルンベリ氏は、「業界が変革期を迎える中で、顧客と直接つながることが競争力強化に不可欠です。スウェコンの買収は、顧客満足度の向上にも寄与するはずです」とコメント。欧州営業統括責任者のカール・スロッテ氏も「自社運営によるリテール体制は、顧客のニーズに即応する柔軟性や新たなビジネスモデルの構築を可能にし、スウェコンの持つ高度な知見も取り込めます」と強調した。

 一方、売却元のラントメンネン・グループCEO、マグヌス・カゲヴィーク氏は「スウェコンは過去25年で収益性の高い事業に成長しました。ボルボCEの買収提案は、スウェコンが築いてきた価値を認めたものです。今後はボルボCEの一員としてさらなる発展が期待されます」と述べた。

 この買収は関係当局の承認を前提としており、2025年後半、取引完了を見込む。スウェコンの2024年通年の売上高は約100億スウェーデンクローナ(約1,500億円、15円換算)に達している。

 Entrackはスウェコン傘下で独立運営されており、スウェーデン、イタリア、フィンランド、ポーランドでアフターマーケット製品を提供している。

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