・高圧・制御ソフト対応力を拡充へ
アスファルトプラント国内大手の日工(兵庫県明石市)は6月24日、連結子会社である日工電子工業(京都府長岡京市)が、配電盤や制御装置の製造を手がける藤原電機製作所(京都市北区)の全株式を取得し、6月23日付で子会社化したと発表した。これにより、日工グループは電気設備・制御関連事業の体制強化を図る。子会社化に伴い、藤原電機製作所の代表取締役には日工電子工業の田中実社長が就任する。
日工電子工業は1971年に日工の全額出資により設立。アスファルトプラント向け制御盤では国内トップシェアを有し、近年は電子部品メーカーや物流業界向けに制御盤、動力盤、PLC・PCソフトウェアの受託製造にも事業を拡大している。
今回子会社化する藤原電機製作所は、1969年の設立以来、高低圧配電盤や分電盤の設計製作で豊富な実績を持つ。近年は自動制御機器やシーケンサ機器の設計製作まで対応し、受電設備から制御装置まで一貫対応できる体制を整えている。
日工グループでは、従来強みとしてきた低圧盤や制御盤の分野に加え、高圧盤など設備全体をカバーするエンジニアリング体制を構築。さらに人材確保が課題となっていたソフトウェア分野でも、グループとして対応力を強化し、需要の高まりに柔軟かつ迅速に応える体制を整える。
日工は1919年創業のプラント機械メーカーで、アスファルトプラントの国内シェアは約8割。今回の事業強化により、電気設備のトータルパートナーとして製品・サービスの付加価値を高め、グループ全体の競争力向上を目指す方針。