・最大300kgの重量物搬送が可能に、生産性と安全性も大幅向上
シナノケンシ(ブランド名:ASPINA、長野県上田市)は6月24日、製造現場向けの新型自律走行搬送ロボット「AspinaAMR300(アスピナ エーエムアール サンビャク)」を開発したと発表した。可搬重量は従来の100kgから300kgへと大幅に向上し、搬送能力の拡充とともに、移動時間やマッピング時間の短縮、安全機能の強化など、多方面での改良が施されている。販売開始は2025年10月を予定している。
この製品は、製造現場の人手不足や生産性向上のニーズに応えるため、RSビジネスユニット(ユニット長:宮澤史訓)が開発。7月に再開発を終える予定の新本社において開発が進められている。従来モデル「AspinaAMR100」の特長である「狭所での小回り性能」「単体導入のしやすさ」「手厚い国産サポート」などを継承しつつ、より幅広い工程や運用シーンへの対応が可能になった。
■多彩な現場ニーズに対応する新機能
新モデルでは、最大積載重量が300kgに拡大されたほか、エレベーターや自動ドアなど外部設備との連携が容易になるAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を搭載。複数台運用も視野に入れた柔軟な制御機能を備える。
また、マッピングおよび移動アルゴリズムを刷新することで、地図作成にかかる時間や走行時間を大幅に短縮。カーブ走行のスムーズさも向上し、従来比で最大40%の移動時間短縮を実現した。
■安全性をさらに強化
作業者や歩行者が近くを通行する製造現場での利用を前提に、安全面も強化。3D LiDAR(ライダー)センサーを新たに採用し、高さ方向の障害物検知が可能となった。自己位置推定や走行ルート再現性の向上など、基本ソフトウェアも改良されており、安全かつ安定した走行を可能にしている。
なお、新ソフトウェアの一部機能は、既存モデル「AspinaAMR100」でもアップデート対応が予定されている(3D LiDARを除く)。
■ものづくりワールド東京で初披露
「AspinaAMR300」は、7月9日から11日にかけて幕張メッセで開催される「第37回日本ものづくりワールド【東京】」に出展予定。会場では、製品の実機展示とあわせてデモンストレーションも行われる見込み。
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