エプソン、産業用ロボット新シリーズを発売、コントローラー刷新と安全性強化で自動化を支援

 エプソン販売(東京都新宿区)は6月24日、産業用ロボットの新モデルとして、スカラロボット「GX1-C」「GX10-C」「GX20-C」と、垂直多関節ロボット「C8-C」「C12-C」を発表した。いずれも新開発のコントローラー「RC-700C」に対応し、安全機能の強化やメンテナンス性向上を通じて、製造現場の自動化や省力化をさらに後押しする。

 今回の新機種は、従来機と同等の基本性能を維持しながら、安全PLCへの対応や安全制御I/Oの拡張、セーフティレベルの向上(ISO 13849-1 カテゴリ4/PL e)を実現。また、バッテリーレスアブソリュートエンコーダの採用により、定期的なバッテリー交換が不要となり、ダウンタイムの削減にも寄与する。

 GXシリーズは、狭小スペースへの対応力と高速・高精度な動作が特長で、半導体や電子部品の組み立て工程などで多く採用されてきた。Cシリーズは中型ワークの搬送・組立工程を想定しており、可搬質量の異なる複数モデルを揃えることで、多様な製造ニーズに対応する。

 新コントローラーRC-700Cは、制御性能や通信機能を強化し、複数ロボットの協調動作にも対応。GUIによる設定画面やEtherNet/IPなどの主要フィールドネットワークへの接続性も高められており、統合制御や設備全体の最適化に貢献する。

 エプソンは、「環境ビジョン2050」に掲げる脱炭素・資源循環社会の実現に向けて、製品の小型化や省エネルギー設計を進めるとともに、今回のような自動化支援製品の強化によって、サステナブルなモノづくりの進化を後押しする考え。

 新モデルは、2025年6月より国内外で順次販売を開始する予定。

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