ファーマフーズ(京都市西京区)は6月16日、連結子会社である明治薬品(富山市)が新工場を建設し、これに伴い125億円の資金を借り入れることを発表した。
■新工場建設の背景と目的
ファーマフーズグループは、「ヘルスケアのリーディングカンパニー」を目指す中期経営計画2026「新価値創造1Kプロジェクト」を推進している。2021年8月にファーマフーズが明治薬品を完全子会社化して以来、明治薬品は医薬品製造受託事業から医薬品メーカーへと事業を転換し、その結果、売上高は2021年5月期の53億35百万円から2024年7月期には141億51百万円へと、3年間で2.7倍に成長した。この成長は特に自社ブランド製品である「ラクトロン錠」、「てんらい清流錠」、「シボラナイト2」などの好調な新規顧客獲得に支えられ、定期顧客件数は2025年4月末時点で前期末比2.9倍となっている。
新工場は、整腸、消化、尿トラブルなど、多くの人々が抱えるヘルスケアニーズに応えるための医薬品や医薬部外品などの生産能力を強化することを目的としている。この投資により、明治薬品は自社ブランド製品の販売拡大と医薬品製造受託事業の拡大を図り、2030年7月期には売上高約230億円を目指す。
<新工場の概要>
所在地:富山県富山市水橋金尾新60番5
建物:延床面積13,109㎡、鉄骨造地上3階建
総投資額:建物、機械設備資金及びその諸費用を含め125億円(予定)
資金計画:借入により充当
機械設備の概要: 製剤工程、包装工程、液剤ラインの新設
<今後の日程>
取締役決議日:2025年6月16日
着工予定:2026年7月
稼働予定:2028年7月
■資金の借入について
新工場建設のための資金125億円は、京都銀行をアレンジャーとするシンジケート団からの借入により調達される。
<金銭消費貸借契約の内容>
* 契約締結予定日:2025年7月下旬または8月上旬
* 相手方の属性:京都銀行をアレンジャーとするシンジケート団
* 債務の元本:125億円(最大)
* 最終返済期限予定日:2038年10月
* 担保の内容:明治薬品が保有する土地及び建物(新工場含む)
* 保証: 法人保証人: 株式会社ファーマフーズ
<財務上の特約の内容(予定)>
* 2025年7月期決算以降、各年度の決算期末の連結貸借対照表における純資産合計を、直前の決算期末の75%以上に維持すること。
* 2025年7月期決算以降、各年度の決算期末の明治薬品単体損益計算書における経常損益が2期連続して損失とならないこと。
* 2025年7月期決算以降、各年度の決算期末の連結損益計算書における経常損益が2期連続して損失とならないこと。
この新工場建設および資金借入が、ファーマフーズの2025年7月期および2026年7月期の業績に与える影響は軽微であるとされている。