ABB、メキシコの技術・エンジニアリングセンターを拡張

・北米プロセス産業向けサポート体制を強化

 ABB:2025年6月11日

 メキシコ・メリダ発 — グローバルな電化・自動化技術のリーダーであるABBは、メキシコ・ユカタン州メリダ市に所在する「メキシコ技術・エンジニアリングセンター(MXTEC)」のオフィススペースを2倍に拡張し、北米地域のプロセス産業顧客へのサポート体制を大幅に強化したと発表した。

■2年で急成長、さらなる人員拡充を計画
 2023年の開設以来、MXTECはエンジニアリング、営業、プロジェクトマネジメント支援分野で着実に機能を拡大してきた。現在は43名体制であり、2025年中にさらに10名の増員を計画している。また、貿易、物流、HSE(健康・安全・環境)分野にも業務範囲を拡大し、アメリカ、カナダ、メキシコ、カリブ諸国の鉱業、パルプ・製紙、セメントなどのプロセス産業で顧客満足度向上に寄与している。

■最新技術と人材育成による業界課題の解決を目指す
 今回の拡張では、サイバーセキュリティリーダーや品質マネージャーも新たに配置した。今後は分散制御システム(DCS)や品質管理システム(QCS)の強化を図り、ABBの最新コントローラーやコンポーネントを活用した自動化・電化・デジタル化プロジェクトを推進する方針である。

 ABBプロセス産業部門メキシコオペレーションマネージャーのヤン・マイエルスキー氏は、「MXTECのチームは非常に強固なダイナミズムを有しており、これまで社員の離職率はゼロである。顧客への高い貢献度と協調性を誇りに思う。拡張した新しい環境において、さらなる成長とイノベーションを実現できると確信している」と述べている。

■グローバル連携と人材育成の推進
 MXTECはインドやチェコなど世界各地のABB拠点と連携し、メキシコ国内の大学とも協力している。初期メンバーはチェコ・オストラバのABBオペレーションセンターで研修を受け、現在はメリダで後輩の育成にも取り組んでいる。これにより、業界で課題となっている世代間のスキルギャップ解消や、魅力的なキャリアパスの提供を目指している。

■ABBについて
 ABBは電化・自動化分野のグローバルリーダーであり、140年以上の歴史を持ち、世界約11万人の従業員を擁している。プロセスオートメーション事業部では、エネルギー・水・原材料の供給から製品の生産・輸送まで、産業の自動化・電化・デジタル化を推進し、より効率的で持続可能な社会の実現に貢献している。

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