2025年6月13日 – 安川電機アメリカ(Yaskawa America, Inc.)は、ウィスコンシン州に最低1億8千万ドル(約260億円、144円換算)を投資し、700人以上の高給雇用を創出する大規模な事業拡大計画を発表した。トニー・エヴァース州知事、ウィスコンシン州経済開発公社(WEDC)、同社幹部が共同で発表を行った。
■北米本社をウィスコンシン州に移転
安川電機アメリカは、ロボティクス、モーションコントロール、ACドライブ、太陽光インバーターの技術革新により大幅な成長を遂げている。今回の投資により、同社は今後8~10年をかけて、イリノイ州とウィスコンシン州の施設をウィスコンシン州フランクリン市の単一キャンパスに統合する計画。この事業には、現在イリノイ州ワキーガンにある北米本社と研修施設の移転も含まれる。
エヴァース州知事は「安川電機がウィスコンシン州への本社移転と事業拡大を決定したことを心から歓迎する。数百万ドルの設備投資と数百の高品質な雇用をウィスコンシン州南東部にもたらしてくれる」とコメントした。
■創立110周年の節目に大型投資
この事業拡大は、安川電機が世界的に創立110周年を迎え、安川電機アメリカが米国での販売・技術革新・製造・サービス事業58周年を迎える重要な節目での発表となった。
同社は産業用ロボット、モーションコントロール製品、低・中電圧ACドライブ、太陽光インバーターを製造しており、半導体、太陽光発電、工作機械、自動車、空調、ポンプ、石油・ガス業界など幅広い分野に製品を供給している。今回の拡張により、フランクリン工場で製造されたロボットを顧客に直接出荷するか、オハイオ州工場の生産ラインに統合する予定。
■80万平方フィートの統合キャンパス建設
安川電機アメリカのマイク・ナペック最高経営責任者(CEO)は「ドライブ・モーション事業部門の全製造・オフィス拠点をフランクリンの単一統合キャンパスに統一できることを誇りに思う。最先端技術、品質への取り組み、世界クラスの製造への誇りを持ち、フランクリンでの成長と技術革新の明るい未来を期待している」と述べた。
新キャンパスは本社・研修・実験棟、製造・包装施設、ロボティクス・半導体生産施設を含む80万平方フィート以上の規模となり、ウィスコンシン州の先端製造業における地位を強化する。
■州政府も税制優遇で支援
ウィスコンシン州経済開発公社(WEDC)は、このプロジェクトを支援するため、最大1800万ドルの成果連動型エンタープライズゾーン税額控除を承認した。実際の税額控除額は、創出される雇用数と設備投資額に連動して決定される。
WEDCのミッシー・ヒューズ事務局長兼CEOは「安川電機は、ウィスコンシン州での成長を選択する革新的なグローバル企業の増加する名簿に加わった。先端製造業と最先端技術への重点的取り組みにより、同社は我が州に完璧に適合している」と評価した。
フランクリン市のジョン・ネルソン市長も「安川電機チームと協力してフランクリン・ビジネスパークでの素晴らしい企業ビジョンを実現できたことは喜ばしい。安川電機は素晴らしい地域パートナーであり、このプロジェクトでフランクリンを選択してくれたことに感謝している」とコメントした。
この発表により、ウィスコンシン州南東部は自動化・先端製造業分野での競争力をさらに強化することとなる。
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