三一海工、マースク系APMターミナルズと電動トラクター500台超の納入契約

 三一(SANY):2025年6月11日

 APモラー・マースク傘下のグローバル港湾運営会社、(APMターミナルズ(馬士基碼頭公司)は、中国の建機大手・三一集団の港湾機械部門である三一海工と、電動ターミナル・トラクター(電動集装箱牽引車)を500台以上納入する枠組み契約を締結した。署名式は広東省珠海市で行われ、APMターミナルズのグラント・モリソン資産調達部門グローバルディレクターや、三一海工の伏衛忠董事長(副総裁)が出席した。

 APMターミナルズのCOO(最高執行責任者)であるオラフ・ゲルハウゼン氏は、「我々は単なるスローガンにとどまらず、再生可能エネルギーの活用やエネルギー効率の向上とともに、バッテリー式電動機器の導入を通じて港湾業務の脱炭素化を加速させている。この協定はその具体的な意思表明だ」とコメント。さらに「機器の標準化とバッテリー電動ソリューションのグローバル展開は、当社のネットゼロ目標に向けた中核戦略である」と述べた。

 三一海工の伏董事長は、「マースクとの協業は、当社のみならず港湾機械業界全体にとっての画期的な出来事だ。当社はフルラインの低炭素ソリューションを提供することで、港湾運営企業の脱炭素推進を支援していく」と語った。

 またモリソン氏は、「今回の契約は、従来の資本支出(CapEx)型モデルから、機器の全ライフサイクルにわたる運用・保守・最適化を含むパートナーシップモデルへと、我々の調達方針が進化したことの象徴でもある」と強調した。

 APMターミナルズは、マースク・グループの港湾事業会社として、世界40カ国以上でターミナル運営を手がける。今後も世界各地の港湾での電動化投資を通じて、2030年までの事業部門脱炭素目標の達成を目指す。

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