Yanmar America Corporation(ヤンマー・アメリカ・コーポレーション):2025年6月10日
ジョージア州アデアズビル、ヤンマー・アメリカ・コーポレーションは、新型4TN86DHTエンジンシリーズを発表した。このシリーズには、標準モデル「4TN86DHT-XNYEM」に加え、パワーパックを搭載した「4TN86DHT-XNYEM-PIH-P」および「4TN86DHT-XNYEM-PIH-S」の2モデルが含まれる。
新型エンジンは、4気筒・2.09リットル(127立方インチ)の排気量を備え、最大59馬力(44.0 kW)の出力を誇る。さらに、燃費性能にも優れ、1時間あたり3.37ガロン(12.8リットル)の燃料消費を実現している。定格回転数は2,500 RPMで、ターボチャージャーとインタークーラーを搭載した吸気システム、共通レール式直接噴射燃料供給を組み合わせることで、幅広い運用環境に対応可能だ。
このシリーズは、ヤンマーが長年培ってきたTNV設計をベースに開発されており、最新の「Final Tier 4」および「EU Stage V」排出規制に準拠しながらも、高い信頼性とトルク性能を維持している。
ヤンマー・アメリカの産業用エンジン部門マネージャーであるフランク・ジョンソン氏は、「4TN86DHTは、将来の環境規制に対応しつつ、性能を犠牲にしない持続可能なソリューションを提供するエンジンです」とコメント。「高度な振動低減技術と堅牢な構造により、厳しい用途にも対応可能です。また、燃焼技術の改良により、燃料制御の最適化、排出ガスの削減、そして効率向上を実現しました」と説明した。
パワーパックモデルは、冷却効率を向上させるファンシステムを搭載。「4TN86DHT-XNYEM-PIH-P」はプッシャーファン、「4TN86DHT-XNYEM-PIH-S」はプラー(引き込み)ファンを採用。プラー型ファンは低速運転時に適し、高温環境で効果を発揮する一方、プッシャー型ファンは高速運転時に優れた性能を発揮する。これらのモデルは、用途に応じて最適な冷却システムを選択できる。
ヤンマーの産業用エンジンは、機器メーカー向けのエンジニアリングサービスを通じ、各機械の仕様や製品ビジョンに応じたカスタマイズが可能だ。新型4TN86DHTシリーズは、すでに販売が開始されており、詳細はヤンマーの公式ウェブサイト([こちら](https://yanmarengines.com/4tn86dht-xnyem/))で確認できる。
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