竹中工務店、センシンロボティクスと資本業務提携、建設現場のDX推進で生産性向上へ

 竹中工務店は6月10日、社会インフラDX事業を手がけるセンシンロボティクス(東京都品川区)と資本業務提携契約を締結したと発表した。ロボティクスやAI技術を活用し、建設現場の生産性向上を目指すソリューション・サービスの構築と運用を共同で進める。

 建設業界では深刻な労働力不足と高齢化が進んでおり、生産性向上が喫緊の課題となっている。両社は2021年から技術開発で協力関係にあり、センシンロボティクスのAIアプリケーション開発プラットフォーム「SENSYN CORE」をベースとした革新的なシステムの開発を進めてきた。
これまでの成果として、BIM(Building Information Modeling)上でドローンの飛行ルート作成や機体の自己位置表示を可能にする「BIM×Drone」システムを開発。GPS情報を取得できない屋内環境でもドローンの自動飛行を実現し、屋内点検作業を大幅に効率化した。また、ゲームコントローラーで操作可能な遠隔ロボット操作システム「Remotebase」の開発にも取り組んでいる。

 両社は国土交通省の「Project PLATEAU」にも参画し、3D都市モデルを活用した建設分野のデジタル化を推進している。

 今回の資本業務提携により、これまで開発した技術をさらに進化させ、検査の自動化による省力化や遠隔地からの就労環境整備を実現する。作業員の働きやすさの改善を図るとともに、両社のロボティクス・AI技術とノウハウを融合させて「建設ロボットプラットフォーム」におけるソリューション・サービスの拡充を進める方針だ。

 竹中工務店は「建設現場への円滑な導入体制を確立し、生産性向上を加速させたい」としている。建設業界のデジタル変革を推進する両社の取り組みが、業界全体の課題解決につながることが期待される。

<株式会社センシンロボティクスの概要>
本社所在地:東京都品川区大井一丁目28番1号 住友不動産大井町駅前ビル4階
代表者:北村 卓也(代表取締役社長 CEO) 
設立:2015年10月
URL:https://www.sensyn-robotics.com/
事業内容:AI、ロボット、IoTなどの最新テクノロジーを活用した社会インフラDXソリューションの提供

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