三一集団、17工場が「先進級スマート工場」に認定

・中国各省の認定を一挙に取得 製造業のデジタル化を牽引

 三一(SANY):2025年6月6日

 中国建機大手の三一集団(SANY)は、自社の17を超える工場が2025年度の「先進級スマート工場」として各地方政府に認定されたと発表した。これは中国工業情報化部などが進めるスマート製造の推進政策「スマート工場段階的育成制度」に基づくもので、製造業の高度化とデジタル転換を図る国策の一環。

 今回認定を受けたのは、湖南省でのポンプ装置、コンクリート機械、風力設備など11工場をはじめ、江蘇省のデジタルツイン技術を活用した掘削機工場、陝西省の西安スーパーインテリジェントファクトリー、浙江省のクローラークレーン工場、吉林省通榆県のゼロカーボン風力設備工場、北京市内の2拠点など。

 この制度では、スマート工場を「基礎級」「先進級」「卓越級」「領航級」の4段階に分類し、各段階で選定・育成が行われている。三一集団はこれまでにも、杭打機、鉱山機械、ポンプ装置の3工場で最高ランクの「卓越級」に選定されており、スマート製造分野における先進企業として評価が高い。

 同社は2019年以降、スマート化への累計投資額が100億元を超え、全ての従来工場をアップグレード済み。北京の杭打機工場、長沙18号工場、韶山のブレード工場の3カ所が、世界経済フォーラムの「灯台工場(ライトハウス・ファクトリー)」に認定されるなど、グローバルでも先進的な製造体制を確立している。

 三一集団では、スマート化・数智化(デジタル+インテリジェンス)を「企業の存続を左右する戦略的変革」と位置付けており、今後も国家政策と整合させたかたちで製造業の革新を主導する構えだ。

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