Konecranes(コネクレーンズ):2025年6月6日
フィンランドのマテリアルハンドリング機器大手コネクレーンズは6月6日、マレーシア・スバン空港に航空機整備用の統合型クレーンシステムを納入すると発表した。納入先は同国政府系投資会社カザナ・ナショナルの子会社で、空港施設を管理するインペッカブル・ヴィンテージ・プロパティーズ(IVP)。
クレーンシステムは2024年に受注したもので、2025年末から2026年初頭にかけて空港内のIVPコンプレックス第3格納庫に設置される予定。テレプラットフォーム2基、懸垂式クレーンブリッジ5基、サービス用トロリー2台のほか、走行レールや電力供給ラインなどで構成され、航空機の整備・修理・オーバーホール(MRO)業務に対応する。
テレプラットフォームは最大500キログラム、サービス用トロリーは最大10トンの荷重に対応可能。いずれもクレーンブリッジ上を移動し、ブリッジ間を滑らかに移動できる連結機構を備える。
IVPのモハド・フアド・シャルジ最高経営責任者(CEO)は「先進技術を導入することで、安全性と効率性を両立したMRO運用が可能になる」と述べた。
コネクレーンズ・マレーシア法人のディネシュ・ナイル産業サービス・機器部門ディレクターは「本案件は、航空宇宙分野など特殊な環境における当社の技術力を示すもの」とコメントした。
同社はデジタル技術や持続可能な物流の実現に向けた取り組みを進めており、脱炭素化や循環経済への貢献も打ち出している。
■Konecranes(コネクレーンズ)について
コネクレーンズは、世界50か国以上に約1万6,700人の従業員を擁し、さまざまな産業分野におけるマテリアルハンドリングソリューションを提供するグローバルリーダーである。常に業界の基準を引き上げ、安全・生産性・持続可能性を追求したソリューションを提案し続けている。2024年の売上高は42億ユーロ。株式はナスダック・ヘルシンキ(銘柄コード:KCR)に上場している。