・東南アジア向け製品開発需要に対応、全天候型試験ほ場も新設
農業機械大手のクボタは6月6日、タイにある研究開発拠点「Kubota Research & Development Asia(KRDA)」の拡張工事が完了し、本格稼働を開始したと発表した。東南アジア向けの製品開発需要に対応するため、研究開発体制を強化し、現地ニーズを反映した製品開発を加速する。
■背景と狙い 農業機械は使用される国や地域によって作物、農法、使用環境が大きく異なるため、現地事情を反映した製品開発が不可欠となっている。同社は各地の実情や課題に適したソリューションを提供するため、グローバル研究開発6極体制を推進している。
KRDAはタイを中心としたアセアン向けの農業機械等の研究開発を行っているが、畑作作物の機械化体系の確立などへの対応のため、さらなる研究開発の加速が必要となっていた。また、都市化が進むタイでは小型建設機械の需要も顕在化しつつあり、現地に適したアタッチメントの開発も課題となっていた。
■拡張内容と効果
今回の拡張では、研究開発人員の増員に対応する建屋の増築と、様々な気象や土壌条件を想定した全天候型試験ほ場の整備を中心に実施した。この体制充実により、より多くの開発テーマに取り組むとともに、研究開発のスピードアップを図る。
同社は「研究開発体制の充実により、タイおよびアセアンの農業の発展や各種作業の機械化の促進に貢献していく」としている。
KRDAは2016年5月に設立され、2019年にクボタの子会社となった。パトゥムタニ県ナワナコン工業団地に所在し、アセアン向けを中心とした農業機械、インプルメント等の研究開発を行っている。
クボタは今回の拡張により、東南アジア市場での競争力をさらに強化し、現地農業の発展に貢献していく方針だ。
<KRDAの概要>
名称:Kubota Research & Development Asia
設立:2016年5月(2019年にクボタ子会社化)
所在地:パトゥムタニ県ナワナコン工業団地
事業内容:アセアン向けを中心とした農業機械、インプルメント等の研究開発
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