・ホブ加工と面取り一体化 自動化・省人化も推進
ニデックのグループ会社、ニデックマシンツール(滋賀県栗東市)は6月5日、歯車製造用の新型工作機械「切削面取一体型ホブ盤GE25CF」の販売を開始した。従来は別々の工程で行っていたホブ加工(歯車の歯を削る粗加工)と面取り・バリ取り加工を1台で実現し、電気自動車(EV)などで求められる高精度歯車の生産性向上に応える。
新機種は、同社の主力ホブ盤「GEシリーズ」をベースに面取り機能を追加した工程集約機。最大の特徴は、独自開発の専用工具「ChamferX」を使った創成法により、従来主流のフレージング加工では困難だった歯底部分の面取りや1ミリ以上の面取り幅にも対応できる点だ。
生産性向上では、ワーク交換にリングローダを採用し、ホブ加工と面取り加工の同時実行を可能にした。これによりサイクルタイムを短縮し、作業効率を大幅に向上させる。また、面取り装置ユニットをクラス最小レベルまでコンパクト化し、工場のラインレイアウトの効率化にも貢献する。
EVなどの普及で歯車にはノイズ低減や伝達効率向上が求められており、高精度加工への需要が高まっている。同時に製造現場では自動化・省人化のニーズも強く、工程集約による効率化が重要課題となっている。
同機の主な仕様は、最大ワーク径250ミリ、最大モジュール6ミリ、機械質量12トン。専用工具は工具寿命が長く、再刃付やリコートなどのアフターサービスも提供し、ランニングコスト削減も図る。
ニデックマシンツールは「歯車機械と切削工具、粗加工から仕上げ加工まで、歯車加工に関するトータルソリューションを提案できるメーカーとして、世界の歯車製造に貢献していく」としている。
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