・中国とアフリカの産業協力を深め、グリーン開発の青写真を描く
三一(SANY):2025年5月30日
中国の大手建機メーカー、三一集団(SANYグループ)のアフリカ事業部は、5月14日から18日にかけて「第3回アフリカ・プレミアム顧客サミット」を開催した。南アフリカ、ナイジェリア、アンゴラ、タンザニアなど36カ国から182名の顧客代表が来訪し、知能化された生産現場の視察や戦略的対話を行った。
今回のサミットのテーマは「信頼・協力・共栄」。建機分野のみならず、再生可能エネルギー分野にもおよぶ三一の技術革新を披露し、中国・アフリカ間の産業協力強化に向けた有意義な交流が実現した。
■知能化された製造技術が協力関係を後押し
サミット初日は、三一重機の昆山工業団地を訪問。グローバルR&Dセンターやミニショベル生産拠点「灯台工場(Lighthouse Factory)」、デジタル生産ラインを視察し、最新の知能化技術による製造プロセスを実際に目にした。
三一重機部門の陳嘉源会長は、「2020年以来、世界のショベル市場でトップシェアを維持し、アフリカ市場に適応した研究開発を強化してきた。今後もインフラと鉱業の近代化を支援し、知能化設備や部品供給システム、地域密着型のサービスネットワークを充実させる」と語った。
会場では、鉱業や道路建設向けの最新鋭建機が展示され、顧客の関心を集めた。
■アフリカ市場での再生可能エネルギー技術が注目の的に
5月17日から18日にかけて、三一の知能化重トラック工業団地やシリコンエネルギー産業拠点を視察。特に「マイクログリッドシステム」やザンビアに設置された20MW級の太陽光発電プロジェクトについての説明が関心を呼んだ。
電力インフラが脆弱な地域向けに設計された独立型ソーラーストレージシステムの実演では、参加者が熱心に見学。鉱業・発電・蓄電・電動化を組み合わせたグリーン鉱業ソリューションが、コンゴ民主共和国やギニアの鉱業関係者の間で特に注目を集めた。
■三一の長期的な協力ビジョン
サミット最終日の戦略協議では、三一アフリカ事業部の郭瑞光会長が「23年間の活動を通じ、アフリカで28,000台以上の建機を供給し、部品センター16カ所、現地オフィス40カ所、サービスエンジニア400名以上を展開。今後も地域密着型の投資を拡大し、デジタル化を進め、建機、重トラック、太陽光発電、蓄電分野の協力を強化していく」と述べた。
各国顧客は、三一(SANY)ブランドの強さや技術力を評価。ナイジェリアやケニア、ザンビアの代表者からは「三一は単なる供給業者ではなく、アフリカと共に成長する長期的パートナー」との声が聞かれた。
■中国・アフリカの産業協力、未来へ
今回のサミットにより、三一とアフリカの顧客との信頼関係が一層強まり、今後の協力に向けた土台が築かれた。三一は、技術革新を軸にアフリカ市場との関係を深め、持続可能な未来を共に構築していく方針。
コメントを投稿するにはログインしてください。